中台関係
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2023-10-19 李世輝 (LI Shihui)
台湾・総統選まで3カ月 カギ握る2大政党内「派閥抗争」という視点【李世暉の天秤】
中国が軍事的圧力を強化するなか、世界が注視する2024年台湾・総統選まであと3カ月。すでに主要3候補プラス1の水面下のせめぎ合いは始まっており、各2大政党内部の派閥間のせめぎ合いも見え隠れする。1996年の初の直接選実施以降の総統選は、それぞれ何がキーポイントで、2024年は一体何が焦点となるのか。台湾の政治大学教授で、シンクタンク・日本研究院理事長の李世暉氏は、次期総統選はまさに「派閥抗争こそがキーポイントになる」と指摘する。
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2023-10-16 村田晃嗣(MURATA Kouji)
イスラエルにも戦火で米中接近か?台湾・日本にも影響大 首脳会談の行方は?【村田晃嗣が斬る!】
ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中で発生したイスラエルとハマスの大規模な軍事衝突で米国は国際的に厳しい立場に追い込まれている。来年11月に大統領選が迫るなか、内政も波乱含みでまさに内憂外患状態。この情勢下での米中関係の悪化を避けたいバイデン政権としては、11月にサンフランシスコで開催されるAPECに合わせて米中首脳会談を開催し、米中関係の相対的な安定を世界にアピールしたいところだ。一方、経済悪化が喧伝される中国も米中関係の当面の安定は必要である。習氏訪米が実現するか。実現すれば会談内容がどのようなものになるのかが、年内の国際政治の最大の山場となる。そしてその先には激動の2024年が待っている。
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2023-10-14 小笠原 欣幸 (OGASAWARA Yoshiyuki)
対中刺激を避けつつ2期8年の成果表明 台湾の蔡英文総統「双十節」スピーチ 「退任後に評価たかまる総統」か【小笠原欣幸の視線】
台湾では10月10日、辛亥革命(1911年)に由来し、事実上の“建国記念日”と位置付けられている「双十節」祝賀行事が行われ、蔡英文総統は総統府前の式典会場で登壇。台湾への軍事的圧力を強める中国に関し、台湾が自主建造した潜水艦の進水を誇示しつつ、「(中台両岸の)どちらも一方的に現状を変えることはできない」と述べ、「平和共存の道を発展させたい」などと、「現状維持」が平和のカギであると強調。日米など民主主義国家との連携姿勢を打ち出した。しかし馬英九前総統ら最大野党・中国国民党幹部らは「中華民国」色が希薄であることに不満を示して欠席。来年1月に総統選をひかえ与野党対立も鮮明になった。台湾の総統は最大任期が2期8年であるため、今回は蔡氏にとって最後の双十節演説。そこからどんな思いが読み解けるのか。台湾の政治に詳しい小笠原欣幸・東京外大名誉教授が分析した。
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2023-09-29 TNL Taiwan編集部
確率8割で「意図的せぬ戦争」勃発 米、中、台湾いずれも挑発側になる可能性 米政治学者
アメリカの政治学者アリソン氏は、将来、米中戦争が勃発した場合、80%の確率で「意図的でない」戦争になると考えている。同氏は、過去に米国が状況を見誤り、戦争を引き起こした例があると指摘。馬英九前総統は「特殊な国と国の関係(二国論)」は戦争につながりかねない挑発的な発言だと強調し、政府に対し両岸の対話に一層の配慮を求めた。
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2023-07-20 TNL Taiwan編集部
頼清徳副総統、米紙に『台湾海峡の平和維持に向けた計画』を寄稿 専門家「米国も歓迎」
来月、パラグアイ訪問のため米国の通過を予定している台湾の頼清徳副総統は、このほど米紙に寄稿し、台湾を 「中華民国」と呼び、互恵と尊厳の原則に基づいて北京と対話する意向を表明した。その寄稿は、米政権に歓迎されるだろうと学者は分析する。
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2023-06-19 中央社フォーカス台湾
日本のシンクタンク、台湾有事想定の机上演習を来月実施 台湾が初参加へ
台湾有事を想定した日本戦略研究フォーラムの机上演習に、台湾の専門家が初めて参加することが決まった。米国の専門家も参加する見通しで、共同作戦や戦闘管理についてもシミュレーションを行うとされる。
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2023-03-23 TNL JP 編集部
2024総統選をにらみ「米国カード」と「中国カード」で応酬する台湾の与野党
2024年1月の総統選まで10カ月足らずとなり、台湾の与野党の駆け引きが活発化してきた。与党・民主進歩党が「米国カード」を切れば、最大野党・中国国民党が「中国カード」で応戦するなど、米中対立の激化に伴ってヒートアップしている。
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2022-11-28 TNL JP 編集部
台湾有事の際、米国と共に戦う盟友とは 米専門家「日・豪・インド・英国がカギに」
26日に行われた台湾の統一地方選挙で与党・民進党は惨敗。台湾統一を目指す中国の習近平国家主席は、2024年の台湾総統選に向けて政権奪還を目指す親中の最大野党の国民党を側面支援し、蔡英文政権に揺さぶりをかけてくることは確実だ。そんな中、米ブルームバーグは同日、「台湾有事の際、誰が米国と共に立ち上がるのか」と題する論説を掲載。カギとなるのは日本、オーストラリア、インド、英国だと分析した。
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2022-11-22 近藤伸二 (KONDO Shinji)
24年総統選にどう影響?与党苦戦の最終盤-台湾・統一地方選【近藤伸二の一筆入魂】
4年に1度の総統選の前哨戦に位置づけられる台湾の統一地方選。総統選と違って外交課題が争点になりにくい統一地方選では、蔡英文政権のコロナ対策への不満や、論文盗作問題による候補者差し替えのイメージダウンなどで与党・民進党が苦戦を強いられています。ジャーナリスト・近藤伸二さんからの寄稿です。
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2022-11-21 矢板明夫 (YAITA Akio)
台湾で注目度浮上する?どうなる「18歳公民権」を問う住民投票 統一地方選と同日実施
26日に迫った台湾の統一地方選挙に合わせて、選挙権の年齢を現行の20歳から18歳に引き下げる憲法改正の是非を問う国民選挙が実施される。18歳公民権が認められれば台湾の選挙文化が大きく変わると見る向きもあるが、「台湾独立」や新型コロナウイルス感染者の隔離問題との関連などから、可決に必要な有権者の過半数の賛成を得られるかどうかは不透明だ。