鍾老
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2023-10-22 台湾光華雑誌
鍾老が描いた故郷 龍潭文学の景観
ヨーロッパ地中海沿岸を原産地とする魯冰花(ルピナス)は、多くの台湾人に一種の親しみを感じさせる。毎年2月末から3月に咲くこの花を、茶農家では冬に土壌へすきこんで肥料にする。『魯冰花』は鍾肇政(1925-2020)の長編処女作のタイトルでもある。この作品では、絵画に天賦の才能を持つ少年が周囲の理解を得られず、病気により夭逝するストーリーが描かれている。1989年に映画化され、ある世代の人々が共有する思い出となっている。