播種式
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2023-10-03 伊藤佳代(ITO Kayo)
消えかけた「アワ」復興の萌芽 ルカイ族伝統の小米種子が半世紀ぶりに日本から里帰り
台湾原住民(先住民)の伝統料理の食材としておなじみの小米(アワ)は、食材としての役割だけでなく、各部族の文化精神を象徴する重要な文化的意義を持つ。高雄市中心部から車で約2時間ほど走った山岳地帯、ルカイ族が多く暮らす屏東県霧台郷の吉露村では、台風被害で小米の原種が消失してしまったが、過去に日本人研究者による調査で種子が日本に持ち帰られていたことが明らかになり、日台の大学研究機関の協力のもと、このほど日本から半世紀ぶりに吉露村へ返還されることになった。