日米首脳会談
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2023-11-27 樫山幸夫 (KASHIYAMA Yukio)
米中接近は〝かりそめの恋〟か 日本は油断を戒めよ【樫山幸夫の一刀両断】
バイデン米大統領と中国の習近平国家主席による1年ぶりの会談(11月15日、日本時 間16日午前)では、焦点の台湾問題など多くの懸案で主張がぶつかりあい、対立の根深 さを鮮明にした。関係改善が遠のいたことで、日本だけが取り残される懸念はとりあえず杞憂に終わった。とはいうものの、友好ムードがことさら演出されたのとは打って変 わって、翌日の岸田首相と習主席との会談は、冷ややかという印象すら与えかねない雰 囲気のなかで行われた。米中接近の風向き次第では日本が孤立する可能性はなお残るこ とを示しており、警戒が必要だろう。
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2023-10-02 樫山幸夫 (KASHIYAMA Yukio)
バイデン政権、処理水で中国批判の駐日大使に自粛要請 関係改善めざす米国に日本は梯子はずされるな【樫山幸夫の一刀両断】
エマニュエル駐日米大使が本国から〝お叱り〟をうけたという。福島第一原発の処理水放出などをめぐって中国を手厳しく批判したのがワシントンの気に障ったようだ。日本にとっては大きな援軍だったが、バイデン政権にしてみれば、対中関係改善の機運に水を差すということらしい。時あたかも、米中の政権幹部による長時間の会談が憶測を呼んでいる時期でもある。ある日突然両国が歩み寄りをみせ、これまで米国と連携して強い対中外交を展開してきた日本が梯子を外されることはないか。