習近平政権
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2023-06-28 レオナルド・ピエール(Leonardo.Pierre)
米中対立は数十年の単位で長期化へ?平行線の「台湾」や要因多元化で対話の効果も限定的
米バイデン政権の閣僚として初の訪中を果たしたブリンケン米国務長官。秦剛国務委員兼外相や、外交を統括する王毅政治局委員のみならず、習近平国家主席との会見も実現し、一定の成果をあげたが、依然台湾問題では平行線をたどり、中国側はハイレベルな軍事対話を拒んでいる。国際政治や安全保障に詳しい筆者が、中国が「核心的利益の中の核心」とする「台湾」などを軸に「長期化する米中対立」を展望する。
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2023-06-21 川島真(KAWASHIMA.Shin)
緊張から“対話”重視へ⁈日米中関係と台湾−2010年代からの変容と現在
台湾問題や先端半導体技術の規制を巡って米中関係が緊張の度合いをたかめるなか、ブリンケン米国務長官が6月18日から2日間の日程で訪中。秦剛国務委員兼外相をはじめ中国共産党外交部門トップの王毅政治局員、さらに習近平国家主席と会談した。約5年ぶり米国務長官の訪中で、ブリンケン氏は両国の意思疎通の維持の重要性を強調し、秦氏をワシントンに招待。秦氏も「適切な時期に」と応じたが、中国側が「核心的利益中の核心」とする台湾問題では平行線をたどったとみられる。アジア政治外交史が専門の川島真・東大大学院教授が日米中関係と台湾について、近年の変容ぶりをまとめた。
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2023-04-28 TNL JP 編集部
「台湾有事は日本有事」に「荒唐無稽」「日本の民衆は火中に連れ込まれる」とけん制 呉江浩・駐日中国大使会見
中国の呉江浩駐日大使は28日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見し、現在の日中関係について「重大な岐路に立つ」との認識を示したうえで、「いわゆる『台湾有事は日本有事』という見方は荒唐無稽」「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」などとけん制。あらためて台湾問題で「平和統一を求めるが武力行使の放棄を約束しない」と強調した。
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2022-12-15 安田峰俊 (YASUDA Minetoshi)
「白紙革命」が引き金?ゼロコロナ政策緩和も世界でくすぶる中国政府への抗議
先月25日に中国で始まったゼロコロナ政策と習近平政権に対する抗議活動は、参加者の多くが厳しい言論統制を象徴する白い紙を掲げていたことから「白紙革命」(白紙運動)と呼ばれ、一時は習政権発足以来最大の危機と目された。コロナ対策の大幅緩和で運動は沈静化したが、中国人留学生らによって国外にも運動は波及。日本では東京、名古屋、大阪などで関連する動きが見られている。「日本で白紙革命が誕生する現場」にいち早く駆けつけ、取材を続けているジャーナリストの安田峰俊氏が、中国社会の大きな変化を予兆させる今回の運動を解説した。
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2022-06-30 TNL JP 編集部
日韓豪NZがNATO首脳会議に初参加 米メディア「習氏には最悪の脅威」の意味
NATO(北大西洋条約機構)首脳会議は29日、スペイン・マドリードで始まったが、例年とは違う、自由主義陣営の結束を再確認するものになっている。欧州の加盟30か国に加え、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドがアジア太平洋地域のパートナー国として、史上初めて参加しているのだ。これに中国・習近平政権が戦々恐々としていると米ブルームバーグは伝えた。