広島サミット
-
2023-06-21 川島真(KAWASHIMA.Shin)
緊張から“対話”重視へ⁈日米中関係と台湾−2010年代からの変容と現在
台湾問題や先端半導体技術の規制を巡って米中関係が緊張の度合いをたかめるなか、ブリンケン米国務長官が6月18日から2日間の日程で訪中。秦剛国務委員兼外相をはじめ中国共産党外交部門トップの王毅政治局員、さらに習近平国家主席と会談した。約5年ぶり米国務長官の訪中で、ブリンケン氏は両国の意思疎通の維持の重要性を強調し、秦氏をワシントンに招待。秦氏も「適切な時期に」と応じたが、中国側が「核心的利益中の核心」とする台湾問題では平行線をたどったとみられる。アジア政治外交史が専門の川島真・東大大学院教授が日米中関係と台湾について、近年の変容ぶりをまとめた。
-
2023-05-25 樫山幸夫 (KASHIYAMA Yukio)
「西側連合」VS「露中枢軸」新冷戦の構図示した広島サミット【樫山幸夫の一刀両断】
G7広島サミットは久々に大きな成果を残した。各国首脳そろっての原爆慰霊碑献花、ウクライナのゼレンスキー大統領電撃訪日などドラマも少なくなかった。首脳声明は、ロシアを強く非難しただけでなく、中国に対しても「東シナ海及び南シナ海における状況を懸念」とけん制。G7が対ロシア問題の延長線上に中国を見すえたかっこうで、「西側同盟対中露枢軸」という〝新冷戦〟の構図が鮮明になった。その最前線、極東で中国と対峙する日本はどうするのか。