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2023-06-02 小笠原 欣幸 (OGASAWARA Yoshiyuki)
台湾の新リーダーは誰に?総統選まで7か月、3候補巴戦のゆくえ【小笠原欣幸の視線】
来年1月に実施される台湾の総統選で、主要3陣営の候補がついに出そろった。与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳(党主席・副総統、63歳)、最大野党・中国国民党(国民党)の侯友宜(新北市長、65歳)、第三勢力・台湾民衆党(民衆党)の柯文哲(党主席・前台北市長、63歳)の3氏である。今後それぞれ副総統候補とペアを組み、課題山積する台湾の、次のリーダーの座をかけてしのぎを削り合う。今回は、候補に決まった経緯や各世論調査による支持率の動向、立ち上がりの選挙活動から垣間見える課題などを分析する。
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2023-02-17 小笠原 欣幸 (OGASAWARA Yoshiyuki)
【小笠原欣幸の視線】総統選にも影響必至!米国は台湾を見棄てるという対米不信「疑米論」が広がる背景
この1年ロシアのウクライナ侵攻に揺れた国際社会は、延長線上に台湾海峡を想像し、周辺の動静を注視の的としてきた。だが当の台湾では、これまで特に安全保障面で頼りにしてきたはずの米国に対する見方に微妙な変化が生じているという。「当てにしても、最後は見捨てられる」という疑念だ。「親米」の台湾ではこれまで主流ではなかった見方が、ここへきて急にネット上などで目につくようになった背景とは。
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2022-11-29 小笠原 欣幸 (OGASAWARA Yoshiyuki)
台湾・統一地方選「民進党大敗の構造は10月末に固まっていた」
中国が圧力を強める中で行われた台湾の統一地方選は、与党・民進党が記録的な大敗を喫し、蔡英文総統は責任を負って党主席(党首)を辞任した。だが総統選や、国会議員に相当する立法委員選とは違い、外交・安全保障問題は争点とはならず、経済政策など内政面で課題山積の与党に対し、各地の有権者が「ノー」を突き付けたかっこうだ。台湾の選挙に詳しい東京外大教授、小笠原欣幸氏が今回の台湾・統一地方選を総括した。