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2023-03-12 台湾光華雑誌
夢中になれるTVドラマ ――台湾ドラマの名作の数々と今後への期待
「芝居は人生の如く、人生は芝居の如し」と言われる。ドラマを通して私たちは共感し、登場人物に自分の姿を重ねる。ひとつの国の文化や時代もドラマを通して表現できる。 台湾のはさまざまなプラットフォームを通して海外でも見られるようになり、この土地の物語を世界へと伝えている。
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2023-03-04 台湾光華雑誌
記憶と郷愁と——古き良き台北を歩く
100年余りの発展を経た台北は東区や信義区のように高層ビルが林立する大都市になったとはいえ、北門周辺の旧市街はなおも昔の面影を残す。古風なロマンチックスタイルを維持するレストラン、レトロでおしゃれなカフェ、100年の歴史を持つ建物、時間が止まったような路地裏、店頭で湯気を立てるB級グルメ、味へのこだわりで知られる老舗料理店など、古き良き台北を愛する人なら足を運ぶ価値のあるエリアだ。
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2023-02-19 台湾光華雑誌
路地裏に隠れた風景 台湾の飾り面格子 ――美しい「鉄窓花」
カプセルトイで中身のわからない「シークレット」は人気があるが、風景にもそんな隠された驚きがあるのをご存知だろうか。 次に台湾を訪れた際には、ぜひ路地裏を歩いてみることをお薦めする。そこには古い建物が残っており、洗い出しの壁や色とりどりのタイル、飾りブロックなど、昔なつかしい趣ある建築工法が見られるからだ。とりわけ窓の外側に取り付けられた「鉄窓花」(鉄の飾り面格子)は、模様にさまざまな工夫が凝らされ、当時の職人たちの遊び心が感じられる。
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2023-02-12 台湾光華雑誌
光に導かれて――聖と俗が融合する空間
キリスト教は17世紀の初めに西洋の宣教師とともに台湾に入ってきて、その後は台湾人も布教の役割を担ってきた。以来、まかれてきた福音の種は大地に根を張って花を開いているが、台湾の土地に建てられた教会建築はどのような姿を見せているのだろう。
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2023-02-05 台湾光華雑誌
苗栗大湖の歴史を伝える 樟脳の道「樟之細道」を再発見
幼い頃の記憶では、祖母のコートからはいつもうっすらと樟脳のにおいが漂っていた。それは、普段は着ない「よそいき」の服で、ずっとしまわれていた衣類の証拠だった。この香りは、かつて台湾が樟脳王国であった時代につながる。 百年前の苗栗の大湖に、茶や樟脳などの物資を運ぶ「老官路」という山道があった。全国の優れた教師に与えられる師鐸賞に輝いたこともある彭宏源は、この「老官路」を探し当て、その再現に貢献した人物だ。今は古道の草を刈って整備したり、ガイドを務めるなどして、その歴史を伝えることに情熱を注ぐ。
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2023-01-28 台湾光華雑誌
ランドスケープ・デザインの眼で 台湾の美を再発見
昆虫学者のエドワード‧オズボーン‧ウィルソンは、人間は生まれながらにして生物や生命のシステムに対する愛情(バイオフィリア)を持つとし、だからこそ自然にあこがれると述べた。いかにして自然環境と人との間に橋を架け、うるわしい交流を生み出すか、それがランドスケープ‧デザイナーの仕事である。
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2023-01-22 台湾光華雑誌
現代にふさわしい図書館とは ―― 屏東県立図書館と台南市立図書館
神殿を思わせる図書館を設計すると称えられたアメリカの建築家ルイス‧カーンはこう語った。「書籍が提供する価値は極めて貴重なものだ。この価値を誰が提供できるのかと言えば、それは図書館をおいて他にない」と。 ルイス‧カーンが1970年代に設計した図書館は、その時代を代表するものとなった。時代が変わっていく中、図書館が提供する読書と蔵書の機能は変わらないが、「公共性」は大きく変化している。この2年の間に、台湾で新たに開館した屏東県立図書館と台南市立図書館が、その問いかけに答えを出している。
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2023-01-08 台湾光華雑誌
宴席料理からストリートフードへ:爌肉飯
かつて著名な人類学者のクロード·レヴィ=ストロースは「料理の三角形」という定義を打ち出した。それによると、直火で焼いたものや燻製は「自然」な調理過程であり、一方、食材を鍋に入れ、水を介して火を通す方法は「文化」的行為に分類される。この概念は世界中の料理に当てはまり、台湾においては、脂身のついた豚肉と風味豊かな醤油を一緒の鍋に入れて火にかける料理は、一つの文化と言え、決して侮ることはできないのである。
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2023-01-02 台湾光華雑誌
台湾一の女神——媽祖の祭り
旧暦の3月、台湾各地で年に一度の媽祖の祭典が行なわれる。多くの廟の媽祖が「進香」のために廟から出ると、通りでは住民がこぞって神輿をお迎えし、信者と触れ合う。中でも台中の大甲媽祖と苗栗県通宵の白沙屯媽祖の活動が最も有名で、ディスカバリーチャンネルは大甲媽祖の巡行進香活動を世界三大宗教祭典の一つとして紹介した。また2010年、文化部文化資産局は「大甲媽祖巡行進香」と「北港朝天宮迎媽祖」「白沙屯媽祖進香」を国定の重要民俗活動に指定した。媽祖信仰は世界的な無形文化遺産であり、台湾は世界の媽祖信仰の中心地なのである。