2022-03-22 経済

北朝鮮のミサイル発射実験がエスカレート 狙いは米国全土が標的のICBMと偵察衛星

© Photo Credit: AP / 達志影像

実際、今月10日付の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、正恩氏が偵察衛星の開発を担う国家宇宙開発局を視察。「南(韓国)と日本地域、太平洋上での米軍の行動をわが国の軍に提供するためだ」と明言し、今後、多くの偵察衛星を軌道に乗せる計画を明らかにした。

韓国航空大学校のチャン氏は、「軍事偵察衛星なしでは北朝鮮のミサイルの効果は低い」とし、「正確な情報があって初めてミサイルは確実にターゲットを叩くことができる」と付け加えた。

米国とその同盟国は当然、北朝鮮がそのような軍事衛星の打ち上げを激しく非難し、国連安保理による新たな制裁措置を求めることになるが、拒否権を持つ中国とロシアによる反対で可決されないことは確実だとAP通信は推測する。

そんな軍事偵察衛星の打ち上げの可能性が高いのは、来月15日に控える故金日成主席の生誕110周年直前か、5月10日に行われる韓国の新大統領就任の前だと専門家はみている。

世界がロシアによるウクライナ侵攻に目を奪われる中、北朝鮮は着実に大量破壊兵器を含む強力な軍事開発を進めている。

 

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