それでも正恩氏は、北朝鮮にとっての“伝家の宝刀”の核兵器開発を放棄することはあり得ないと韓国・ソウルにある国民大学校のアンドレイ・ランコフ教授は断言する。しかも、核をめぐり米国と対峙することで中国への自国の戦略的価値を高め、国家を存続できるぎりぎりの食料や燃料などの支援を中国から得ることができるのだという。
ランコフ氏は正恩氏が「経済発展の代わりにスタグネイション(経済の停滞)という現状維持で妥協している」と分析する。
国民の犠牲の上で、どこまで核兵器開発を継続できるのか、北朝鮮をめぐる緊張は続く。