2021-12-15 調査データ

【コロナ禍】家庭用ゲーム機についての実態調査

© Photo Credit:ShutterStock / 達志影像

注目ポイント

巣ごもり需要でこれまでゲームをしたことがなかった人やゲームに興味を持たなかった女性も巻き込み、ゲーム産業はこれまでにないほどの活況となった。本調査では、新型コロナウィルスが家庭用ゲーム機の所持動向及びプレイ実態にどのような影響を与えたのかを調べるため、所持動向、プレイ実態、在宅勤務導入後のプレイ動向変化、プレイで重視する項目に分け、調査を行った。

1.  家庭用ゲーム機の所持動向調査

1.1  家庭用ゲーム機の所持率

半数以上の人が家庭用ゲーム機を所持していないが、4割強の人は所持しており、そのうち2割が2台以上を所持している。

設問:あなたは家庭用ゲーム機を持っていますか(一つのみ選択)

16~60歳までのインターネットユーザー(1,097人)を対象として、家庭用ゲーム機の所持率を調査したところ、「持っていない」と答えた人が全体の55%を占めた一方で、「持っている」と答えた人が全体の4割強(45%)となり(「1台持っている(19%)」、「複数持っている(25%)」)、そのうち2割(19%)の人が2台以上の家庭用ゲーム機を所持していると答えた。

 

1.2 所持している機種

家庭用ゲーム機を所持している人の半数以上がPlayStation或いはSwitchを保有しているが、Xboxは1割にも満たなかった。

設問:どのメーカーの家庭用ゲーム機を持っていますか(複数選択可)

【機種のシェア状況】

日本で人気の高い家庭用ゲーム機はPlayStation(62%)とSwitch(51%)となり、いずれのシェア率も半数を超えた。一方Xboxは、これら2つの機種と比べて日本国内のマーケットシェアが低く、保有率は1割(5%)にも満たなかった。

 

【男女別にみる機種のシェア状況】

家庭用ゲーム機の男女別保有比を調査したところ、PlayStation(67:33)、Switch(53:47)、Xbox(83:17)となり、全般的に家庭用ゲームの保有者は男性が多い傾向にあるが、Switchの男女別保有比は拮抗しており、女性に人気があることがわかった。

 

世界的に大流行した新型コロナウィルスの影響で、多くの産業がマイナス成長する中で、ゲーム業界を含む少数の産業は「巣ごもり需要」をうまく利用し、普段ゲームをしない人たちの心をつかみ、プラス成長を遂げた。

 

2020年4月緊急事態宣言の発令後、Nintendo Switchソフト「あつまれ どうぶつの森」も全世界で大ヒットし、売り上げ数も大幅に伸びた1。「あつ森」の敬称で親しまれている同作は、コロナ禍で対面で会えない友人たちをゲーム上の無人島に招いて、昆虫や魚を採取したり、自分の家を建てたりと、色々な活動を楽しめるほか、個性豊から動物たちとのコミュニケーションもできるため、多くの女性ファンを虜にしてきた。

 

一方プレイステーションは、CD-ROMを採用することで、ソフト生産のコストダウンをして、当時人気があったスーパーファミコンからその王道を勝ちとることに成功した。高画質なMotion JPEGによる動画の再生や、優れたサウンド能力など、3Dに特化した革新的機能性を備えていたため、ゲーム好き(特に男性)に崇拝される機種となり、現在に至っている。

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