そんな中国の習近平主席は先週、全国人民代表大会に合わせ、人民解放軍や武装警察の幹部らを前に演説にし、「戦争の準備を整える」よう伝え、「軍全体が戦争の準備をしっかり、かつ速やかに整える」よう指示し、好戦的な姿勢を内外に示した。
これは内モンゴル自治区で相次いだ抗議活動や、新疆ウイグル自治区を巡る問題を念頭に置いたものとみられる。ただ、「多様な突発事案に対処し、国家の安全と安定を守らなければならない」とも発言し、台湾を含む西側との関係悪化への対応を示唆した。
一方、オーストラリアも国防への切迫感が増している。ダットン氏はAUKUSと呼ばれる豪州、米国、英国3か国による軍事同盟や、豪、米、英、ニュージーランド、カナダ5か国の諜報機関が情報共有するUKUSA協定、日米豪印戦略対話(クワッド)などを挙げ、「第2次世界大戦以来、初めてわれわれは国土防衛について、さまざまな方法を検討している」と指摘した。
その上で、「国防についてオーストラリアがこのような議論をすることは、5年前には考えられなかったことだ。だが、これが現実だ」と危機感を表した。
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