2021-12-15 調査データ

コロナ禍でのスキンケア消費動向調査

© Photo Credit:ShutterStock / 達志影像

注目ポイント

新型コロナウィルスの影響は、人類共通であらゆる分野に影響を与えました。古今より女性にとって、コスメライフはなくてはならない存在でした。本レポートは、コロナウィルスの流行がコスメライフに与えた影響を、働き方、購買行動、スキンケア商品の現在と過去3か月の使用状況、コスメケア商品の情報入手先、販売ルートなどを調査し、数値をまとめ、分析したものです。

1.新型コロナウイルスによるライフスタイルの変化

1.1コロナ禍で働き方はどう変わったのか

未曽有の災害は人類の働き方を変えた

設問:Q25.現在の仕事で、勤務形態はどのように変わりましたか?(複数回答可)

 

コロナ禍の働き方として、約半数の人(52.1%)が「何も変わらない」と答えたが、宅勤務制に移行(14%)、フレックスタイム制の導入(5%)、時差出勤制を導入(4.6%)など、働き方に変化が生じてきていることが分かった。

 

テレワークが徐々に普及することで、通勤時間や仕事以外の非効率な時間などを省くことができるようになり、欧米系の技術集約型に変化していく傾向にある。それとともに日本特有のチーム型人間関係や日本文化そのものが変化していく可能性も考えられる。コロナ流行は人間関係や文化に強制的な修正を加え、世界同時進行レベルで、技術集約的な働き方へと向かわせるであろう。

1.2 日用品の購買行動はどう変わったのか

未曽有の流行病で、人類は直接の接触を避ける購買行動に変わりつつある

【何も変わっていない】

全回答者で約3人に2人(66.2%)は、日用品の購買行動に特に変化が見られなかった。

 

【買いだめをするようになった】

30-39歳(23.6%)を筆頭に、不要不急の外出を控える動きからか、全回答者で約2割前後の人が買いだめをするようになったと答えた。

 

【ネットショッピングの利用が増えた】

30-39歳(26.8%)、18-29歳(25.2%)でネットショッピングでの購買行動が増えている。一方、50-60歳(13.2%)の購買行動は18-39歳の購買行動の約半分となった。これは高齢者ほど日常生活でパソコンやスマホを利用する習慣がないためだと思われる。

 

これまでは、スーパーやデパートなど実店舗での購入が当たり前であったが、未曽有の流行病は、ネットショップや買いだめなど、できるだけ接触のない方式の購買行動を促す結果となった

 

2.コロナ禍でどのスキンケア商品がよく使用されるようになったか

感染症対策のため、ハンドクリームがよく使用されるようになった

設問:現在使用しているスキンケア商品は次のうちどれですか?(複数回答可)

全体の75%の人が、いずれかのスキンケア商品を使用しており、女性の使用率は約9割、男性は約6割となっている。最も使用されているスキンケア商品は、男女ともに洗顔用品で、女性の使用率は8割強(81.1%)、男性で5割(49.6%)となっている。

 

洗顔用品に次いで使用率の高いスキンケア商品は、ローション、ハンドクリーム、UVケア/UVスプレーとなっているが、これらの商品の使用率が女性が概ね5割(51.4%)のところ、男性は1割程度(10.6%)と使用率に大きな差があり、洗顔用品以外のスキンケア商品を使用する男性は少数派といえる。

 

性別を問わず、ハンドクリーム(29.7%)が上位に挙げられている。これは、コロナ予防の手洗いや消毒液による手荒れ対策及びコロナ感染対策に備え、男女や年齢を問わず、利用者が増加しているためと思われる。

 

ハンドクリームの次に挙げられるのは、UVケア/UVスプレー(23.8%)、クリーム/フェイスクリーム(20.5%)、美容液(18.1%)、ミルクローション(13.6%)で、これはマスク着用で皮膚が摩擦されるため予防を兼ねて使用されるものと考えられる。

 

3.過去3か月でスキンケア商品の使用にどのような変化があったのか

季節の変化に従い、化粧品の使用も変わる

設問:過去3か月と比較して、スキンケア商品の利用頻度にどのような変化が見られましたか。(一つのみ選択)

紫外線が厳しい季節を迎え、UVケアや美容液などほぼ全てのスキンケア商品を使用する頻度が、過去3か月と比較して高くなった。

 

最も使用頻度が増加したアイテムは、紫外線対策のUVケア/UVスプレー(23.3%)で、次いで、水溶性成分のベタつかないハイドロゲル/ゲルクリーム(20.2%)、フェイシャルマスク/アイパック(17.1%)であった。ハンドクリーム(12.8%)は、乾燥する冬季に使用率の高い商品だが、梅雨時で湿気の多い季節要因からか、使用頻度が減少した人の割合が最も多い商品となっており、使用頻度が増加した人の割合とほぼ拮抗している。

 

美容液(14.9%)、エッセンス/美容オイル(13.1%)は、紫外線の高まりにつれ、お肌の手入れを必要とするため、若干使用頻度が上がっている。

 

洗顔用品(6.0%)、クリーム/フェイスクリーム(7.0%)、ミルクローション(6.2%)などは、季節を問わず使用する商品であるためか、大きな変動が見られなかった。

 

4.スキンケア商品の購入情報はどこで入手するのか

全体の4割が主要コスメブランドからコスメ商品の情報を入手している

設問:特定ブランドのスキンケア商品を購入する際、その決定に影響を与えているWebメディアやソーシャルメディアにはどのようなものがありますか。(複数回答可)

全体の4割(35.7%)が、資生堂やポーラ、SKⅡなどの専門化粧品メーカー/ブランドの公式ウェブサイトから情報を入手し、スキンケア商品の購入に影響を与えている。

 

次に@cosmeやコスメニスト、トリル、yahooファッションなどのコスメ通販サイトでの情報入手が3割(29.4%)、ショッピングサイト広告/オークションサイト広告が2割(16.8%)、ネット広告やYoutubeなどの動画配信サービスでは1割(各14.7%、 11.7%)となった。

 

各オンラインメディアの特徴を年代別にみてみると、メーカー/ブランドの公式ウェブサイトは、全ての世代に対してほぼ均等に影響を及ぼしている一方、コスメショップサイトは、特に30歳代で4割(42.2%)の人が支持しており、購入意思決定に強く関与している。

 

また18-29歳の若い世代は、YouTubeなどの動画配信広告(20.3%)やブログやインフルエンサーなどの広告(14.8%)、Instagramなどの広告(15.1%)を介してコスメ情報を得ていることが分かった。ファッション雑誌からの情報入手では、30-39歳(12.9%)と最も多く、次に50-60歳(7.5%)が目立っている。

 

5.スキンケア商品の販売ルートは

若い世代ほど堅実な販売ルートを選ぶ傾向にある

設問:今後、どの販売ルートでスキンケア製品を購入する予定ですか?(複数回答可)

スキンケア商品の購入にあたって、ECショッピングモール、ブランド専門の実店舗、公式オンラインショップ、百貨店のうち、いずれの年代層でも、ECショッピングモールでの購入が最も支持されている(全回答者39.5%)。

 

従来より、各種コスメ商品の主要な消費層は若い世代であり、特に近年ではネットを介しての購買行動が想定される。今回のアンケートでもECモールでの購入は、18-29歳(44.4%)が最も多く、次いで30-39歳(43.1%)と、若い世代になればなるほど、ECモールの利用意向が高い傾向にあった。

 

その一方で、ブランドの公式オンラインショップでの購入意向については、18-29歳の意欲が13.2%と最も低い数値となった。このことから、公式オンラインショップでの販売ルートは、コスメ商品の主要ユーザー層からあまり支持を得られていないことが分かった。

 

18-29歳の消費者は、ECモールの利用意欲が高いと同時に、実店舗の利用意欲も高かった。百貨店やブランドの実店舗をスキンケア商品の購入先と想定している人の割合が他の年代よりも高いことから、実際の商品を確認した上で慎重に購入を検討したいと考える層や、購入商品のタイプやブランドに応じて購入先を使い分けしている層がいると思われる。

 

コロナ禍でのスキンケア消費動向調査

調査対象:18~60歳の日本のインターネットを利用している一般男女

調査地域:全国

調査時期:2021 年7月1日~7月5日(5日間)

回答数:953人

執筆:庄司恵子