2021-12-15 調査データ

ワクチン接種意識及び予想支出の変化について

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注目ポイント

5月に入って感染者数が減り始め、今回調査を行った6月上旬には緊急事態宣言解除のタイミングやオリンピックにおける感染対策、観客の有無もメディアなどで取りざたされるようになった。こうした現状の下、ワクチン接種に対する意識及び今後3か月の予想支出がどのように変わったか、或いは変わっていないかについて調査し

ワクチン接種に対する意識調査

ワクチン接種に対する意識について、過去3か月の推移をみると、消極的にとらえる人が微減、積極的に接種を希望する人が微増しているのに対して、「どちらとも言えない」と答えた人は37.9%から34.9%とある一定の減少を見せている。

 

これは自治体接種、職場接種、大規模接種などの充実や供給量の安定、接種券の広域配布が原因と考えられるが、接種までの手続きが複雑で面倒であること、副反応への不安がまだ払拭されていないことから、重症化の確率が比較的高い50歳代以上を除いてすべての世代でいまだに「どちらとも言えない」と答えた人が一番多い。50~60歳は重症化への不安から積極的に接種を希望する人が29.7%で最多、「やや積極的」も含めると58.3%と半数を超える。

 

また40~49歳も「積極的」25%、「やや積極的」22.8%で、半数近くの人が積極的に接種を希望している。この年代は職場では中心的役割の人が多く、家庭では世帯人数が多い世代である。

 

これに対して、16~29歳はインターネットを情報源とする人が多く、SNSの偏向情報やデマに接しやすい世代であり、エコーチェンバー現象が多々見受けられるため、全年代を通して積極的に接種を希望する割合が28%と一番低く、「どちらとも言えない」が半数近く47.8%で、これは全年代で最多である。

男女別では、男性「積極的」が22.6%、女性が18.9%、「やや積極的」は男性19.1%、女性27.6%となっているが、「積極的」と「やや積極的」をあわせると大差はない。

 

今後ワクチン接種に関して、打ち手の確保、ワクチン供給量、輸送システム、接種予約方法などの面で充実し、ワクチンパスポートなど国民が納得できる体制が整ってくるにつれ、ワクチン接種積極

今後3か月の予想支出総額調査(年代別)

今後3か月の予想支出総額調査によると、4月調査時は感染拡大第3波がはじまり、感染者数が増加傾向、尚且つ4月1日には沖縄に緊急事態宣言が発出、1府2県にまん延防止等重点措置が公示されており、先行き不安から、支出予想は30歳代と50歳代でそれぞれ0.4%、7.8%のマイナスとなったが、6月調査では、全体で2.6%、年代別でも16~29歳が2.3%、30歳代が1.7%、40歳代が1.6%、50歳代が4.6%で支出の増加が予想されている。

今後3か月の予想支出総額調査(商品・サービス別)

今後3か月の支出総額の予想が増加しているにもかかわらず、商品・サービス別では、家庭用品以外はすべての年代で減少を見込んでいる。4.8%~6.2%の支出増加が見込まれる家庭用品については、すごもり需要による増加予想、つまり自粛に伴い旅行や外食などに使う支出が減り、相対的に家庭用品に使える支出が増えると考えられる。

 

更に言えば、この調査の対象期間には夏休み、盆休みが含まれており、衣類や装飾品、通信機器、健康器具などの購入を計画している人も一定数いるものと考えられる。

 

予想支出が最も低かったのは旅行で、16~29歳が13.7%、30~39歳が18.1%、40~49歳が20.4%、50~60歳が21.9%とどの年代も一定の支出減少を見込んでいる。6月に入ってから東京オリンピックに向けてワクチン接種が急速に進み、ワクチンの供給も輸送システムも確立しつつある。

 

しかし政府による水際対策の不備や有観客・無観客の決定の遅れ、外国選手団の感染判明などマイナス要素も重なり、一気に旅行の支出が増えるまでにはいかなかったことに加え、ワクチン効果でコロナが収束するのを待つ人も増えたことが支出予想減少の原因と思われる。

 

外食/娯楽に関しては、飲食業の酒類提供制限や営業自粛要請、映画、ライブ、イベントなどの人数制限が最大の原因と考えられ、去年同期比で、40~49歳が9.9%、50~60歳が12.7%というふうに、年代が上がるにつれ予想支出が減少していることがわかる。これも旅行同様、収束待ちと考えられる。

 

健康食品に関する予想支出は16~29歳が2.3%、40~49歳が3.5%、50~60歳が9.4%減少している。栄養を総合的に補給するための惣菜や特定の効果を得るサプリメントなどの健康食品はコロナの影響を受けにくく、感染者数や重症者数の増減で支出が急激に増えるものではない。

 

また、スポーツジムやプール、運動施設が営業自粛を継続しており、在宅勤務の影響で自宅にいる時間が増えた結果、自粛が要請されていなくて、尚且つお金がかからないウォーキングや散歩、自宅でできるエクササイズなどで健康を管理するようになった人が増えてきたことが予想支出減少の理由と考えられる。

 

今後3ヵ月の予想支出総額の推移(商品・サービス別)

 

ワクチン接種に対する意識及び支出総額の変化に関する調査

調査目的: ネット利用者のワクチン接種意識と予想支出の推移に関する調査

調査対象: 16歳~60歳の日本在住インターネット利用者

調査方法: インターネットによる調査

調査期間: 2021年6月4日~6月8日

回答数:1360人

著者: 橋本行平

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