注目ポイント
来年1月に投開票が行われる台湾・総統選の立候補受け付け開始が20日に迫る中、最大野党・国民党の朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)は19日、難航する野党第2党・民衆党との候補者一本化について、22日に最終的な確認を行いたい考えを示した。一方で民衆党の柯文哲(かぶんてつ)党主席は、最終期限については明言を避けたものの、野党が協力して「最強の候補者」を出すことに期待しているとし、調整を継続している姿勢を示した。

(台北中央社)来年1月に投開票が行われる総統選の立候補受け付け開始が20日に迫る中、最大野党・国民党の朱立倫(しゅりつりん)党主席(党首)は19日、難航する野党第2党・民衆党との候補者一本化について、22日に最終的な確認を行いたい考えを示した。一方で民衆党の柯文哲(かぶんてつ)党主席は、最終期限については明言を避けたものの、野党が協力して「最強の候補者」を出すことに期待しているとし、調整を継続している姿勢を示した。
国民党と民衆党による候補者一本化を巡っては15日に協議が行われ、世論調査の結果を基に総統と副総統候補を決めた上で、18日に結論を公表することで合意していた。しかし民衆党側から分析対象の世論調査の一部に問題があるなどの主張が上がり、結論は先送りとなっていた。
朱氏は19日に行われた党中央常務委員会のあいさつで、現状は少し行き詰っているとした上で、前日に柯氏が協議を続ける意思を示したことに言及。さらに両党の関係者らは連絡を取り続けているとし、22日に一本化に関する最終確認をすると述べた。
柯氏は19日、支持者らが参加する集会に出席した。会場に入る前、記者に22日が一本化の最終期限かどうか問われたものの、明確な反応は避けた。一方で、一本化をいまだ検討しているのかという質問に対しては、野党が調整して「最強の候補者」を出すことに「当然期待している」と答えた。

▽民進党の副総統候補は蕭美琴駐米代表
総統選では、総統と副総統がペアで立候補する。与党・民進党から出馬予定で現副総統の頼清徳(らいせいとく)氏は、副総統候補に蕭美琴(しょうびきん)駐米代表(大使に相当)を立てるとみられている。党関係者によれば、蕭氏は20日早朝に台湾に到着する予定。同日、副総統候補への決定を正式に発表し、21日に立候補を申し出るという。
総統選の立候補受け付けは、24日に締め切られる。
(王承中、高華謙、温貴香、葉素萍/編集:田中宏樹)