2021-12-06 ライフ

世界各国の同性婚法制化どこまで進んでいる?

注目ポイント

台湾では2019年に同性婚特別法が第三読会で可決通過し、アジア初の同性婚を法制化した国家となった。世界で初めて同性婚を法制化した国家はオランダで、2000年に婚姻法が改正された。2000年以降、世界中で多くの国家が同性婚の権利を法制化しているが、各国の法制化の道筋は異なっている。 以下の地図は各国の法制化の状況と方法を示したものである。対照として、未だ法制化されていない、または同性性行為を罪としている国家も加えられている。これで世界各国のLGBTに対する法的な理解度を推し量ることができる。

アジア

台湾が2019年にアジアで初めて同性婚を法制化したのは前述のとおり。現在アジアで唯一の同性婚容認国家でもある。日本の一部区域でも、同性をパートナーとして登記し、一部民事権利を有することができる。ほかの東アジアと南アジアの大多数の国家は、同性婚またはパートナーシップを法制化していないが、同性間の性行為を罪と見なしてもいない。しかし中東に位置する大部分の国家は、同性間の性行為を違法とし、ある国家の刑法では死刑になることもある。

ヨーロッパ

北ヨーロッパと西ヨーロッパの一部国家は、ほとんどが同性婚を法制化しており、中でもオランダは2000年に婚姻法を改正した、世界で初めて同性婚を合法とした国家である。ほかの各国も多くが法律改正の方法をとっている。そのうちフィンランドとアイルランドは、国民投票による憲法改正で、公民と創制権を使用し、同性婚を法制化した。

 

西ヨーロッパの同性婚を法制化していないほかの国家では、その多くが関連する同性パートナーシップ法を制定している。しかし同性婚は東ヨーロッパ、南ヨーロッパの国家とロシアでは法制化されておらず、同性パートナーシップ法を制定している国家も少ない。一部国家では、憲法で婚姻は異性のみに制限されている。 

北アメリカ

カナダは2005年以前に、一部地区で同性婚が承認されていた。2005年に民事婚姻法が制定され、全国で同性婚が法制化された。メキシコは2010年から、一部地区で同性婚が承認されるようになった。アメリカは2015年、合衆国最高裁判所で、憲法は同性に婚姻の権利を与えるべきとの判断を下し、全国で合法化された。

ラテンアメリカ

2018年8月、コスタリカ最高裁判所は同性婚禁止令を取り消し、立法者に18か月で法律を改正させた。18か月後、議会が動かなかったため、2020年5月26日、自動的に合法化された。中米における他の国家の大部分はまだ同性婚を法制化してはおらず、同性パートナーに関する法律もない。ジャマイカでは、男性の同性間の性行為は違法行為であるが、女性は違法にならない。

 

南アメリカのコロンビア、ブラジル、ウルグアイ、フランス領ギアナ、エクアドルでは、現有する法律をベースに、同性婚を合法としている。アルゼンチンでは同性婚姻法が定められ、チリでは同性パートナーシップ制度が定められている。しかしガイアナでは同性間の性行為では違法行為であり、罰として投獄される。

オセアニア

オセアニアの2大国のうち、ニュージーランドは元の法律を改正し同性婚を合法とし、オーストラリアは2017年に婚姻同権法案を通過させた。ほかの島国は、欧米属領の国家の多くが同性婚またはパートナーが法制化されている。そうではない国家では同性性行為は罪となる。

アフリカ

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