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2023-11-15 政治・国際

韓国の飲食店で〝炎上張り紙〟が物議 60歳以上お断り…チップ要求、 客に後片付け迫る

注目ポイント

韓国では今年、飲食店などの張り紙が相次いで物議を醸した。レストランや公共施設は子供を立ち入り禁止にし、カフェは60歳以上の客はお断り。また、欧米のようにチップを要求するベーグル店や、客に後片付けをさせる店もあり、ソーシャルメディアをにぎわせた。

韓国のライフスタイルサイト「K!」は今週、今年になってソウルなどでレストランやカフェが相次いで打ち出した店の方針がネット上で議論を呼んだと伝え、その事例をまとめて紹介した。

同サイトによると、子供の入場を禁止する公共施設や、入店禁止の飲食店などが話題になり、5月にはヨン・ヘイン基本所得党議員が国会で取り上げ、問題化した。

韓国紙コリア・ヘラルドによると、同議員は、「子供の立ち入り禁止ゾーンを公共施設から撤廃しなければならない。韓国国立中央図書館を含め、これらの公共の場が合理的根拠を欠いたまま、このようなルールを採用しているケースが非常に多い」と訴えた。同図書館は16歳以上が利用できる。

それとは逆に、ソウルのカフェの入口には60歳以上の入店お断りのメッセージが書かれ、その写真がSNSに投稿されると、すぐに炎上した。同紙によると、「高齢者立ち入り禁止(60歳以上お断り)」の文字の横には、盲導犬入店可のステッカーが貼られていた。

写真を投稿したSNSユーザーは、「カフェのオーナーが、なぜそんなルールを決めたのか分からないが、通りすがりに自分の両親の目に入るのではと心配する」とのメッセージを添えた。ほかのユーザーらもカフェを批判し、なかには「特定の年齢層の入店を禁止する施設が増えるかもしれない」として、急速に高齢化が進む韓国で新たな社会問題になることを危惧する声もあった。

実際、旅行者に人気の済州島にあるゲストハウスは、40歳以上の客お断りの張り紙を出し、物議を醸した。香港紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、ゲストハウス「ジェオムボネイ」のオーナーは、狭い施設で若い客と中高年の客が一緒に宿泊することで多くの「不都合」があり、「避けようのない苦渋の選択だった」と同紙に明かした。

一方、8月には、韓国で欧米のように客に対してチップを求める飲食店が増えていることに消費者が憤っているとシンガポール紙ストレーツ・タイムズが報じた。同紙によると、ソウルにある人気のベーグルショップのレジ横にチップ用の瓶が置かれている写真がSNSで取り上げられ、こちらも瞬く間に炎上した。

韓国では日本などのように欧米式のチップを払う慣習はないが、同紙によると、同国では近年、客にチップを要求する飲食店が出てきたことで、消費者は事業主がランニングコストの上昇を客に押し付けるための手段だとし、SNSで怒りを爆発させている。

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