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2023-11-13 経済

韓国・ソウル地下鉄でスト 人員削減姿勢崩さぬ市と運営会社に労働組合は2度目のストも示唆

© REUTERS 韓国・ソウルの地下鉄=2023年2月8日

注目ポイント

ソウル地下鉄の労働組合が2日間のストライキを行った。労働者の1割以上を削減するというソウル交通公社の計画に講義したものだ。ストライキは10日集結したが、交渉は妥結しておらず、組合側は2度目のストを示唆している。

ロイターによると、1万人以上の組合員で構成されるソウルの地下鉄労働組合が11月9日から2日間のストライキを行った。雪だるま式に膨らむ負債を食い止めるために人員削減を進める地下鉄運営会社に抗議したものだ。

このストライキは、2026年までに労働者の約13%、2200人以上の人員削減を行なうというソウル地下鉄を運営するソウル交通公社の計画をめぐり、公社と主要2組合との交渉が決裂した数時間後に始まった。

アジア第4位の経済大国である韓国は、急速な高齢化と福祉費用の急増に直面しており、首都ソウルの地下鉄は高齢者向けの無料乗車制度による負債を抱えている。

ストライキは午前9時に開始されたが、小規模の組合は直前に脱退したため、朝のラッシュアワーに大きな影響はなかった。しかし、市当局は夕方に若干の遅れが出ることを警告し、臨時列車やバス、代替労働者を動員することを約束した。

李正植(イ・ジョンシク)雇用労働部長官はストライキに遺憾の意を表明し、妥協点を探るつもりだと述べた。李長官は、昨年1兆7000億ウォン(約2000億円)を超えた地下鉄運営会社の負債を抑制する努力を求めている。

10月、ソウル市は債務削減努力の一環として、2015年以来初めて地下鉄の運賃を約12%値上げしたが、高齢者の無料乗車制度は継続されている。「ソウル市民が運賃値上げで負担を強いられているときに、労働組合がこれを無視してストライキに突入するのは無責任だ」と李氏はフェイスブックで述べた。

労働組合は、地下鉄の運行をできるだけ早く正常化すると述べたが、会社側に対しては人員削減計画について「前向きな」立場を示すべきだとしてる。

ストライキは10日午後6時に一旦集結したが、労働組合側は16日に実施される大学修学能力試験(修能、日本の大学入学共通テストに相当)以降に再び全面ストに突入することを示唆している。

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