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2023-11-06 政治・国際

日本人歌手・真氣が自作台湾語歌謡「玉蘭花」を披露 台北で日本人学校創立75周年記念同窓会

© 台湾語の新曲「玉蘭花」を披露する真氣=2023年11月4日、台北市(吉村剛史撮影)

注目ポイント

日本人シンガーソングライター・真氣(MAKI)が、日本人の台湾を思い、慕う心情を台湾語(ホーロー語)で作詞、作曲した「玉蘭花」(ギョッランホエ)を11月4日、台北市で開催された「台北日本人学校」の創立75周年記念の台北会場同窓会で披露した。内外から集まった約90人の同窓生らが澄んだ歌声に耳を傾けた。

自身初のオリジナル台湾語歌謡「玉蘭花」(ギョッランホエ)を披露した真氣は栃木県足利市出身。「サルルンカムイ~湿原の神~」(VAPレコード)などの楽曲で活動。東日本大震災で台湾から巨額の義援金が被災地に寄せられたことをきっかけに台湾との縁を深め、日台親善コンサートの舞台に立ったのをはじめ、得意の中国語で台湾のテレビドラマ「我愛你愛你愛我」(恋してる♡愛してる)で女優としても活躍してきた。

台北日本人学校創立75周年記念同窓会で熱唱する真氣=2023年11月4日、台北市(吉村剛史撮影)

また釧路市観光大使、釧路観光タンチョウ大使、網走市観光大使、とかち観光大使、足利みらい応援大使などとして日台の交流に尽力し、釧路市動物園が2011年に台北市立動物園へタンチョウのつがいを無償貸与した事業などにも関わってきた。

2014年3月11日に台北で開かれた追悼・感謝行事「311東日本大震災三周年追悼・感恩会」では、式典会場で日台の要人を前に自作の中国語歌謡「從心底謝謝你」(心からありがとう)も披露するなどで日台交流の一翼を担ってきた。

新曲は、「コロナ禍によって舞台活動ができなくなり、日台の通常往来も止まってしまった期間に、募りに募った台湾への思いを台湾語で表現しようと、独学で作詞作曲に挑戦しました」という。

タイトルの「玉蘭花」(白玉蘭、白玉連、望春花とも)はモクレン科の植物。

玉蘭花=2023年11月5日、台北市(吉村剛史撮影)

白い花と強い芳香が特徴で、台湾では交差点などで立ち売りされており、車内や室内に芳香剤代わりに飾られることが一般的であるため、真氣はこれを台湾の象徴としてとらえ、同名の新曲では、伝統的な台湾歌謡「望春風」「雨夜花」にも通じる哀愁ある曲調にのせ、リフレイン(繰り返し)のくだりに「深深愛你」(チムチムアイリ=深く深くあなたを愛す)「心所愛的玉蘭花」(シムソーアイエギョッランホエ=わが心の愛しき玉蘭花)といった抒情的な歌詞を配しており、熱唱を終えた真氣は、「日台双方で歌いつがれる心の交流歌になるよう、願いを込めました」と語っていた。

台北日本人学校75周年記念同窓会の真氣ミニコンサートの様子=2023年11月4日、台北市(吉村剛史撮影)

俳優の金城武さんや、石田ゆり子さん、ひかりさん姉妹の母校としても知られる台北日本人学校(台北市中山北路6段)は、終戦にともなう日本人の内地引き揚げが行われていた1947年、「国立台湾大学附設留台日籍人員子女教育班」として、大学にも近い温州街で小中学部が開校し、その後数度の移転を繰り返して、72年の日台断交を機に現在の名称に。

83年には現在の天母(台北市中山北路6段)に移転し、2020年に敷地内で新校舎の上棟式も行われ、21年から新校舎で授業を開始。昨22年は創立75周年を迎えた。

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