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日本統治時代に台湾で活躍した日本人画家、郷原古統が台北を描いた絵画(複製)が、台北市内に残る同時代の建物を活用した文化施設「北投梅庭」で28日から展示される。企画した同市立美術館は、往年の様子をうかがい知ったり、現代の生活や風景と照らし合わせたりできるとしている。


(台北中央社)日本統治時代に台湾で活躍した日本人画家、郷原古統が台北を描いた絵画(複製)が、台北市内に残る同時代の建物を活用した文化施設「北投梅庭」で28日から展示される。企画した同市立美術館は、往年の様子をうかがい知ったり、現代の生活や風景と照らし合わせたりできるとしている。
郷原は1887年、長野県生まれ。1917年から約20年間台湾で生活し、旧制中学校に勤務した他、作品制作や後進の指導、公募展の審査などにも当たった。今回展示される「台北名所図絵十二景」は20年代の作品で、北投温泉や龍山寺など、台北各地の名所の様子が浮世絵の要素を取り入れて描かれている。2000年に日本に住む親族から同館に寄贈された。
プロジェクト「街事美術館」の一環で展示。「台北人の365の日常」をテーマに、2019年のプロジェクト開始以降、毎年市内の異なる地域で企画展が開催されている。来年3月17日まで。毎週月曜日は休館。
(王宝児/編集:田中宏樹)