注目ポイント
8月に訪台した自民党の麻生太郎副総裁が蔡英文総統との会談で、日台関係の説明の際に話題に取り上げたほど、台湾でも愛されている人気マンガ「ONE PIECE」。話題をさらった実写版公開と時を同じくして、台南で開催されていたリアルイベントにも多くのファンが足を運びました。
劇場版は貫禄の初登場1位
こんにちは、台湾大好きデジタルマーケターの津山です! 尾田栄一郎さんによる「ONE PIECE」は、日本人なら誰もが知っている国民的マンガでしょう。今年8月31日にはNetflixで実写ドラマ版の配信が全世界で始まり、世界93カ国でNetflix公式ランキングにトップ10入り、日本や台湾を含む46カ国で初登場1位を獲得するなど非常に大きな話題になりました。
筆者の住む台湾にも非常に多くのファンがいます。2022年に公開され、日本公開時に初登場1位を記録した劇場版アニメ「ONE PIECE FILM RED」は、台湾でも初登場1位、チケット売り上げは1.7億台湾ドルを突破する大ヒットとなりました。
台湾のファンの熱量を特に感じるのはアニメイベントです。以前の記事でもご紹介しましたが、イベント会場では関連グッズを求めるファンが長蛇の列を作り、コスプレを楽しむ人もたくさん見かけます。注目度の高さで言えば、日本と同様に「国民的アニメ」と称しても過言ではないほどです。
サウザンドサニー号が台南に寄港!?
この夏、台南ではNetflix版の公開とほぼ同じタイミングで「ONE PIECE 海潮慶典」というリアルイベントが開催されました(9月8日から10月29日まで)。

会場は台南市中心部から車で30分ほどのマリーナ「安平遊憩碼頭」。連休を利用して筆者が現地に行ってみると、作中に登場する海賊船「サウザンドサニー号」を再現した高さ12メートルのバルーンオブジェが設置され、グッズショップや記念撮影コーナーも展開されていました。子供から大人までファンが集結し、女性キャラクター「ナミ」のコスプレをしている来場者も見かけました。




Netflix版も好意的な意見が多め
イベントに先立つ8月末にNetflixで配信が始まった実写ドラマ版は、原作マンガの1巻から11巻までのストーリーを全8話に分けてドラマ化したものです。この実写版に対する台湾のファンの反応をFacebookのNetflixコミュニティで調べてみると、「原作にないオリジナルシーンが多過ぎる」「役者のイメージがあまりにかけ離れている」といった意見がある一方で、マンガの世界観を忠実に再現した製作チームに対する称賛の声が多く見られ、好意的に受け止めた人が比較的多い印象でした。
すでに続編の制作が決定している今、次はどこまでのストーリーが再現されるのか、どんなキャラクターが登場するのか、ファンの中で期待が膨らんでいるようです。