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年に1度オールナイトで開催されるアートの祭典「台北白夜祭」が7日夜から8日朝にかけて、台北市信義区で行われた。

(台北中央社)年に1度オールナイトで開催されるアートの祭典「台北白夜祭」(ニュイ・ブランシュ、白晝之夜)が7日夜から8日朝にかけて、台北市信義区で行われた。参加者と共同で作品を作り上げるプロジェクトやライブペインティングなどが実施され、市文化局によれば、約40万人が一夜限りの芸術祭を楽しんだ。
フランス・パリを発祥とする祭典で、台北市は2016年からパリ市公認で開催している。8回目となった今年のテーマは「立ち上がろう」。国父記念館と台北市議会、台北市庁舎の3つのエリアをメイン会場に、さまざまな芸術関連の催しが行われた。

台北市庁舎前では、フランスのストリートアーティスト、JRさんが世界各地で行う参加型プロジェクト「Inside Out」が展開された。9月から撮影室を備えた小型トラックが台北各地に停車し、有志の参加者のポートレートを撮影するとともに、参加者が語る物語を録音。当日には印刷されたポートレートが市庁舎前の道路に並べられ、8日午前6時までに「自由」の文字を浮かび上がらせた。ポートレートの展示は市庁舎以外の台北各地でも行われた。
市庁舎の壁面には台湾のストリートアーティスト4人が壁画を描いた。制作は7日午前0時から開始され、白夜祭の開催期間中のみ展示された。
国父記念館の大階段では、高さ20センチのヒト型の氷の彫刻3000体が参加者の手によって並べられた。ブラジル人アーティスト、ネレ・アゼベドさんが手掛けた。作品によって参加者の間に強烈な個人と集団の記憶を構築し、わずかな時間ながら印象深い結びつきを作り上げると同時に、環境問題に対するメッセージも込められた。
この他、街頭でのパフォーマンスや映画の上映なども行われた。
(黄麗芸/編集:名切千絵)
