注目ポイント
スペインで第71回サンセバスチャン国際映画祭の閉幕式が先月30日行われ、台湾の映画監督、ポン・ツーホイ(彭紫恵)さんとワン・ピンウェン(王品文)さんが共同監督を務めた「春行」(A JOURNEY IN SPRING)で最優秀監督賞を受賞した。台湾映画が同映画祭のコンペティション部門で受賞するのは初。

(台北中央社)スペインで第71回サンセバスチャン国際映画祭の閉幕式が先月30日行われ、台湾の映画監督、ポン・ツーホイ(彭紫恵)さんとワン・ピンウェン(王品文)さんが共同監督を務めた「春行」(A JOURNEY IN SPRING)で最優秀監督賞を受賞した。台湾映画が同映画祭のコンペティション部門で受賞するのは初。
妻の急死を受け入れられない夫が遺体を冷凍庫に保管し、妻がすでに亡くなったという秘密を守ろうとするものの、大雨で冷凍庫が壊れて遺体が腐り始めたところに長年家を離れていた息子が戻り、父子の間で一触即発の状態となる―との物語を描いた作品。主演はジェイソン・キング(喜翔)とヤン・グイメイ(楊貴媚)。
スペインで修士課程に進んだというポン監督は、台湾とスペインは共に自身の創作活動を育んだ土地だと話し、「デビュー作を通じて映画という旅の扉を開かせてくれた」として賞を授与した同映画祭に感謝した。ワン監督は「自分を育み、豊かにしてくれた家族と台湾にこの賞をささげたい」とコメントした。
文化部(文化省)によれば、史哲(してつ)文化部長(文化相)は駐スペイン代表処(大使館に相当)を通じて2人の監督に祝福の言葉を送ったという。
(葉冠吟/編集:名切千絵)