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2023-10-04 政治・国際

台湾の未来に対する決定「尊重する」 カーンズ英外交委員長 「自決権は自由社会の基本原則」

注目ポイント

英下院外交委員会のアリシア・カーンズ委員長(保守党)は中央社のインタビューに応じ、同委員会は「自決権」が自由な社会の基本原則だと信じているとした上で、台湾の人々が最善だと思う決定を尊重するとの立場を示した。

カーンズ英下院外交委員長(同氏事務所提供)

(ロンドン中央社)英下院外交委員会のアリシア・カーンズ委員長(保守党)は中央社のインタビューに応じ、同委員会は「自決権」が自由な社会の基本原則だと信じているとした上で、台湾の人々が最善だと思う決定を尊重するとの立場を示した。

カーンズ氏は、英国は必ず自決権を守らなければならないと力説。個人的な意見として、英国が台湾を承認する方向に進むことを望むとしながらも、両岸(台湾と中国)関係などを巡り圧倒的多数の台湾人が現状維持を希望していることについて、台湾人の決定を尊重すべきだと語った。

また同委員会として不用意に中国政府を怒らせたり、台湾の人々をさらに劣悪な状況に追いやったりすることを望まないと強調。台湾の人々が望み、台湾の人々にあるべき権利を支持するとし、中国の台湾に対する立場は受け入れないと述べた。

同委員会は8月、英政府のインド太平洋への傾倒政策に関する報告書を公表。台湾を「独立国家」と表現した。

カーンズ氏は、英国の「一つの中国政策」は中国が主張する「一つの中国原則」とは異なると指摘。英国は中国側の立場を「認識している」だけであり、認めたり、受け入れたりはしていないと語気を強めた。だがその一方で、一部の公務員がこの政策を正しく理解せず、台湾との接触を慎み、自身に制限を設けていることを憂慮しているとした。

報告書では「抑止外交」とその台湾海峡情勢への応用にも複数回言及した。カーンズ氏は「われわれは、一方的な武力による主権の収奪をたくらむような状況が発生しないよう全力を尽くす」とした。台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)の加入についても改めて支持を表明した。

また来年1月に台湾で行われる総統・立法委員(国会議員)選挙については、奮って投票し、自分自身の権利を有意義に使ってほしいと期待を寄せた。

(陳韻聿/編集:齊藤啓介)

 

 

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