2021-12-07 経済

台湾タピオカミルクティーがフィリピンで大ブームになる⁉ 「ジョリビー」が3.5億台湾元でMilkshopの株式51%を取得

注目ポイント

フィリピン国民に大人気の同国本土のファーストフードブランドであるジョリビー(Jollibee)グループは11月5日、1,280万ドル(3.5億台湾元)で台湾のドリンクチェーンMilkshop(迷客夏)株式の51%を取得したと発表した。台湾タピオカミルクティーが、フィリピンでブームを巻き起こすことになるだろう。専門家は、台湾のシェイクドリンクは東南アジアで大人気。特に見栄えの良さと甘いフレーバーが特徴であると指摘している。

フィリピン飲料市場の年平均成長率11%に

フィリピンは近年人口と収入が年々増加し、消費水準も高くなっている。それに伴い、食品、ドリンク市場も持続的に拡大し、国際的に有名なドリンクメーカー、例えばコカ・コーラ(Coca-cola)、サン・ミゲル(San Migue)、ネスレ(Nestle)などが、揃ってこの国で市場を広げ続けている。

 

駐フィリピン台湾経済チームの調査によると、フィリピンの非アルコール飲料の平均年成長率は10.4%で、茶、コーヒー、その他ホット飲料の成長が最も顕著で、年成長率は11%、その金額は2,739億フィリピン・ペソ(1,506億台湾元)に達するという。

 

調査によると、フィリピンは暑く、現地の人々は甘いものを好むため、現在台湾のシェイク業者、例えばChatime(日出茶太)、五十嵐、一芳、Tigersugar(老虎堂)などのブランドはすでにフィリピン市場に進出し、人気を博しているという。中でも2011年に進出したChatimeの経営は良好で持続的に成長しており、2019年(コロナ前)に店舗数は150に達していた。
 

フィリピンのシェイク飲料トップ10を対象としたi-Buzz Asiaの調査によると、ランキングには台湾とフィリピン本土のブランドがそれぞれ4社、マカオと中国ブランドがそれぞれ1社入っている。マカオの「マカオインペリアルティー(澳門皇茶)」は、卓越したカップデザインとソーシャルマーケティングでChatime(日出茶太)を追い抜き、フィリピンで最も人気のブランドとなっている。
 

フィリピン本土のシェイク飲料ブランドは、その多くがほかの商品と一緒に販売されている。例えばBlack Scoop Cafeは主にコーヒーとミルクティー、Chowkingは中華料理とタピオカミルクティーを組み合せて販売している。唯一、台湾ブランドの脅威となっているSereniteaは台湾に留学経験のある華人が創設したブランドで、豆花ミルクティーが広く人気を集めている。

 

フィリピンの大手ファーストフード、ジョリビーは台湾の有名生乳シェイク飲料店Milkshopを買収し、飲料業界の関心を集めた。ジョリビーは声明で、タピオカミルクティーは1987年に台湾から始まったとした上で、Milkshopは高品質のミルクと天然材料を使用することで有名で、台湾、香港、メルボルン、バンクーバー、シンガポールで250を超える支店を展開しているとコメントした。

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