2023-09-12 経済

台北で集合住宅傾斜 建設会社董事長が謝罪、辞任表明/台湾

注目ポイント

台湾証券取引所に上場する建設会社、基泰建設は10日、台北市中山区で進めるマンションの建設工事の施工不備で周辺の複数の集合住宅が傾斜や沈下したのを受け、同取引所で記者会見を開き、各界に謝罪した。同社の陳世銘董事長(会長)は3度にわたり頭を下げ、「全ての責任は私一人が負う」として辞任を発表した。同社幹部が公の場で説明するのは事故発生後初めて。

 

10日の記者会見で各界に謝罪する基泰建設の陳世銘董事長(右)

(台北中央社)台湾証券取引所に上場する建設会社、基泰建設は10日、台北市中山区で進めるマンションの建設工事の施工不備で周辺の複数の集合住宅が傾斜や沈下したのを受け、同取引所で記者会見を開き、各界に謝罪した。同社の陳世銘董事長(会長)は3度にわたり頭を下げ、「全ての責任は私一人が負う」として辞任を発表した。同社幹部が公の場で説明するのは事故発生後初めて。

同区大直街で集合住宅が傾いたり、沈下したりするなどしたのは7日夜。周辺の道路や学校の校庭にも隆起や亀裂が生じた。マンションの建設現場では地下部分の基礎工事が進められていた。市は、地中に設置された連続した鉄筋コンクリート壁が施工不備によって崩れたことが事故の原因だとみている。市の統計によれば、9日午前9時半現在で201世帯、計442人が避難した。けが人はいなかった。

記者会見で同社の馮先勉総経理(社長)は「負うべき責任からは逃げない」と強調した。

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