2023-09-09 政治・国際

台湾・総統選 頼副総統が国政ビジョン発表 「スマートテクノロジー」推進へ

注目ポイント

与党・民進党の党主席(党首)で2024年1月に行われる総統選に同党公認候補として出馬する予定の頼清徳(らいせいとく)副総統は6日、当選した際の国政ビジョンを発表し、スマートテクノロジー推進や社会的投資型国家の構築、イノベーション投資の強化を目指す考えを示した。

 

自身の国政ビジョンを語る頼清徳副総統(9月6日、台北市)

(台北中央社)与党・民進党の党主席(党首)で2024年1月に行われる総統選に同党公認候補として出馬する予定の頼清徳(らいせいとく)副総統は6日、当選した際の国政ビジョンを発表し、スマートテクノロジー推進や社会的投資型国家の構築、イノベーション投資の強化を目指す考えを示した。

ビジョンは三つのシンクタンク、200人以上の専門家らが共同でまとめた。頼氏は医師や立法委員(国会議員)、台南市長などの経歴と「学び」を振り返りながら、行政院長(首相)時代には国家運営への理解をより深め、副総統としては外交や両岸(台湾と中国)問題、国防など、総統としてあるべき専門性と経験を身に付けたとアピールした。

その上でビジョンを通じて各界の有志を結束し、「民主的で平和な台湾」「イノベーションと繁栄の台湾」「正義と持続可能な台湾」を追い求めると説明。「中華民国台湾」を社会最大の共通認識として、より開放的で民主的なガバナンスとバランスの取れた地域の発展で国家を団結させると意欲を示し、国家全体を強靭性(きょうじんせい)を高め、バランスの取れた発展を推進するとした。

中国との関係については、台湾は対等と尊厳の下で門戸を開き、両岸交流や協力を進め、両岸の人々の福祉増進や台湾海峡の平和かつ安定的な発展を促進する意欲があると語った。

また積極的に人材への投資を行い、温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「ネットゼロ」に関するテクノロジーやスマートテクノロジーを柱として発展させ、産業や起業などの分野で国際化を図ったイノベーション体制構築を支援するとした。

頼氏はビジョンを通じて「人々に希望があれば、国家にも希望が芽生える」とのメッセージを明確に伝えているとし、人々と共に努力し、国を進歩させたいと語った。

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