2023-09-08 経済

台湾GUS Tech 設立からわずか 8 年でリチウム電池ソフトパックが国際舞台へ

© Photo Credit:INSIDE/Chris攝影

注目ポイント

GUS Tech(GUS Technology格斯科技股)は8 年前に設立された、チタン酸リチウム二次電池、高ニッケル電池ソフトパック等の電池セル技術を研究、開発する台湾企業。設立からわずか 8 年で海外メーカーから注目されるようになった要因を探る。

GUS Techは8年前に前に設立され、チタン酸リチウム二次電池、高ニッケル電池ソフトパックを主力製品としてきた。今年4月には桃園市の中壢工業区に新工場が開業し、年間最大600万個の電池セル生産が見込まれており、台湾初のギガファクトリー工場となる。 GUS Techの新工場の開業式には、パートナーとして鴻海MIH、中華汽車、成雲汽車等台湾の大手自動車メーカーの他、日本の東芝やカネカからも代表者が出席した。

本紙は、Gus Techの最高技術責任者である葉国偉博士に独占取材を申し入れ、Gus Techの起業プロセスと、国際市場における台湾の電池産業のビジネスチャンスについて尋ねた。

 

Q: Gus Techはまだ若いバッテリーメーカーですが、そもそもなぜこの業界に参入しようと考えたのでしょうか?起業のきっかけは何でしょうか?

A: Gus Techは 2015 年に設立され、当初は電池の解析業務のみを行っていました。設立のきっかけは、後にテスラと合併したソーラーシティからテストの委託を受けたことです。

設立から2017年頃までのEV(電気自動車)市場の状況は、テスラ主導で開発が進んでいたものの、EVそのものに対してまだ疑問が残る時代でしたが、当社は当時から、テスラのサプライチェーンとなっている台湾企業とコンタクトを取ってきました。テスラはソフト・パワーを兼ね備えたメーカーで、実に素晴らしい成果を挙げてきたと思います。

一方で当時の当社には設備もなければ、研究室のスペースさえ有りませんでした。幸いなことに日本の方と売買の話がまとまり、設備を購入した後、純粋な研究室の形でテスト作業を開始しました。ようやく試作ラインが出来上がった後は、台湾で少しずつサプライヤーを探し、少しずつ生産ラインの自動化に取り組み始めました。これにより企業として第一歩を踏み出したといえます。

続く第二歩といえるのは、2019年から開始した日本のカネカとの合作です。

カネカは当時から自社で重要なチタン酸リチウム技術と小規模生産ラインを有しており、私たちと出会う以前に、すでに5年間も研究開発を行なっており、パートナーを探し電池セルの生産ラインを拡張し、量産化するという希望を持っていました。

当時、カネカは他の企業との提携も検討していましたが、試作製品の品質が今ひとつ安定していないようでした。しかし当社は技術上のボトルネックを突破し、生産ラインのデータを提示しました。製品の性能もカネカの要求を満たしたということで、取引が始まりました。

⎯  続きを読む  ⎯

あわせて読みたい