2023-09-04 ライフ

金馬映画祭、今年は2本が同時に開幕彩る=ヴィック・チョウら出演作品など/台湾

注目ポイント

台北市で11月に開かれる「2023金馬映画祭」の開幕作と閉幕作が発表された。開幕作にチャン・ジーアン(張吉安)監督の「五月雪」とアリエル・リン(林依晨)やヴィック・チョウ(周渝民)ら人気俳優が出演する「車頂上的玄天上帝」の2本が同時に選ばれた

映画「車頂上的玄天上帝」(Be with Me)の一場面(台北金馬実行委員会提供)

(台北中央社)台北市で11月に開かれる「2023金馬映画祭」(金馬影展)の開幕作と閉幕作が8月30日、発表された。今年は開幕作にチャン・ジーアン(張吉安)監督の「五月雪」(Snow in Midsummer)とアリエル・リン(林依晨)やヴィック・チョウ(周渝民)ら人気俳優が出演する「車頂上的玄天上帝」(Be with Me)の2本が同時に選ばれた。閉幕作は台北を舞台にしたオムニバス作品「愛情城事」(Tales of Taipei)に決まった。

「五月雪」はマレーシアで1969年に発生した民族衝突事件「5月13日事件」を背景にした作品。マレーシアのツァイ・バオチュウ(蔡宝珠)と台湾のワン・ファン(万芳)が主演する。チャン監督は同作について「歴史の傷跡に関する物語」だとし、ゴールデン・ホース・アワード(金馬奨)が60回目を迎える節目の年に開幕作に選ばれたことは「非常に光栄」だと喜びを示した。

「車頂上~」はホアン・ウェンイン(黄文英)の初監督作品。ホアン監督はホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督の「フラワーズ・オブ・シャンハイ」(海上花)と「黒衣の刺客」(刺客聶隠娘)でそれぞれ金馬奨美術賞と同衣装賞を受賞した経歴を持つ。主要キャストにアリエルやヴィックの他、イーサン・ルアン(阮経天)、チャン・シャオチュアン(張孝全)を迎え、愛や仕事、家庭の間で悩む女性が一家3代にわたる宗教信仰や100年の歴史を通じて自身の人生の価値観と心のよりどころを取り戻す―という物語が描かれる。

「愛情城事」は台湾、香港、マレーシア、ブータン、フランス出身の10人の監督による10本の短編からなる。時代や年齢、性別、国籍、生死などを超えた愛の姿を描く。サミー・チェン(鄭秀文)やリウ・グァンティン(劉冠廷)、リー・シンジエ(李心潔)をはじめ、香港や台湾で活躍する有名俳優が多数出演する。

金馬映画祭は11月9日から26日まで開かれる。チケットは10月28日販売開始。

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