注目ポイント
台風11号の襲来に備え、台湾の各県市は厳戒態勢を敷いている。一方、すでに強風域に入った東部・台東県や花蓮県では停電や街路樹が倒れるなどの被害が出ている。

(花蓮、台北中央社)中度台風(台湾基準)台風11号の襲来に備え、進行が予想される各県市は厳戒態勢を敷いている。一方、すでに強風域に入った東部・台東県や花蓮県では停電や街路樹が倒れるなどの被害が出ている。
3日午前、東部・花蓮県卓渓郷の省道台30線で、小型トラックが強風で倒れてきた街路樹にぶつかり、車内にいた2人が負傷した。2人は駆けつけた警察や消防、近隣住民によって車内から救出され、医療機関に搬送された。意識ははっきりしているという。

同日午前、台湾鉄路管理局(台鉄)花蓮駅近くのバイク駐輪場の屋根が強風によって倒壊した。一部の車両が損壊したが、けが人はいなかった。
台湾電力によると、同日午後1時現在、台東県と花蓮県内の7384戸が停電している。内訳は台東県5719戸、花蓮県1665戸。
陸上台風警報の警戒区域に指定されている新竹以南の全県市と北東部・宜蘭県、台東県、花蓮県、離島・澎湖県の計15県市は、警戒レベルが最も高い「1級」災害対策センターを開設し、台風に備えている。
中央災害対策センターによれば、同日午後5時現在、台風11号による負傷者は全国で10人に上っている。
台風11号の影響で、空の便は246便が遅延・欠航し、海運は16便が欠航した。鉄道は2便が運休した。
(李先鳳、潘姿羽/編集:名切千絵)