2023-09-02 政治・国際

台湾、政府機関での生成AI使用に関する指針を閣議決定 機密文書の作成は禁止

注目ポイント

台湾の行政院院会(閣議)は31日、行政院とその所属機関での生成人工知能(AI)の使用に関するガイドラインを決定した。

イメージ(Unsplashから)

(台北中央社)行政院院会(閣議)は31日、行政院とその所属機関での生成人工知能(AI)の使用に関するガイドラインを決定した。原則として生成AIの使用を認めるものの、機密性の高い文書の作成は禁じる。

法案は生成AIが作成した情報について、作業の担当者が客観的かつ専門的な観点からリスクに関する最終判断を下すべきだとし、担当者独自の思考や創造力、対人交流に取って代えることはできないと強調。また各機関はこれらの情報を完全に信頼してはならないとした上で、未確認の内容を行政決定や公務決定の唯一の根拠としてはならないとした。

各機関が生成AIを業務の遂行やサービス提供の補助ツールとして使用する際には、適切に開示し、使用時には情報セキュリティーや個人情報の保護、著作権や関連情報の使用規則を守り、知的財産権や人権侵害の可能性に注意すべきとした。

また機密文書については担当者が自ら作成すべきとした上で、担当者が生成AIに対して機密にすべき情報や個人情報、機関の同意を得ていない情報を提供したり、これらの情報を問い合わせたりすることを禁止する内容も盛り込まれた。

(頼于榛/編集:齊藤啓介)

 

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