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北部・新北市でメトロ(MRT)建設を担う新北市政府捷運工程局は30日、建設中の三鶯線で使用される日本製車両を報道陣らに公開した。

(新北中央社)北部・新北市でメトロ(MRT)建設を担う新北市政府捷運工程局は30日、建設中の三鶯線で使用される日本製車両を報道陣らに公開した。列車の前面には監視カメラが備え付けられ、線路上に障害物などがあった場合、運行指令センターが即座に把握できるようにするなど、安全対策の強化が図られた。
三鶯線は全長14.29キロ。同市の土城、三峡、鶯歌地区などを結ぶ。車両は2両1編成で、定員は330人。来年9月までに全29編成が台湾に到着する予定。
中部・台中市の台中メトロでは5月、無人運転の列車が走行中、線路上に落下したクレーンのアーム部分に衝突し、1人が死亡、10人がけがをする事故が起きている。捷運工程局は、監視カメラの他、運転台に緊急ボタンを設置し、非常時に添乗員らの操作で緊急停車できるようにしたと強調。車体側面にも非常用ドアコックを取り付け、整備や避難の効率化を図ったと説明した。
また7月末の工事進捗(しんちょく)率は70.61%だとし、2025年の完成に向け努力しているとした。
侯友宜(こうゆうぎ)市長は、開業後には三峡や鶯歌地区から北部・台北市までの通勤時間が約20分短縮できると強調。観光やレジャーの質を高め、周辺産業の発展をもたらすと期待を寄せた。
(高華謙/編集:齊藤啓介)