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GPU(グラフィックス プロセッシング ユニット) 大手NVIDA社が、ライバルの AMD に対抗する生成AI用途に向けた新製品「GH200」を発表した。また、米国が中国への半導体輸出規制を強化する中、規制対象外となるスペックを下げた製品を発売し、中国市場への売り込みを図る。
NVIDIAもAMDも中国市場を最大のターゲットとしているが、米中の対立は深刻化し、米国政府は2023年8月から半導体の対中輸出規制を更に強化、AIに使用する先端半導体の中国、ロシアへの輸出を禁止した。NVIDIAは規制対象外になる低スペック製品により、引き続き中国市場拡大を進めようとしている。
NVIDIA のジェンスン・ファン社長兼 CEOは、最近もフィナンシャル・タイムズの取材に対し「対中輸出規制は米国のテクノロジー産業に『多大な損害』をもたらす可能性があり、NVIDIAも深刻な影響を受けるだろう」と率直発言をしている。
台湾はAIのOEMの担い手であるが、NVIDIAは台湾のASUS、Quanta、GIGABYTEを新たなサーバー製造の協力メーカーとして発表した。NVIDIAがAMDとの競争で優位に立ち、中国のAI市場進出を拡大すれば、これらの台湾メーカーも大いに恩恵を受けることが期待される。

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訳:椙田雅美