2023-08-29 ライフ

台湾人YouTuberのメンバーが大阪で痴漢被害 「犯人」の顔を公開もその後の進展は…

© 尼克&ASHLY(一部編集部で加工)

注目ポイント

韓国の女性DJ「DJ SODA」さんが音楽イベントで観客から性被害を受けた問題は、SODAさんへの誹謗中傷や差別的発言が相次ぐなど波紋が広がっているが、この性被害問題が明るみに出る少し前の今月12日には、台湾人の2人組YouTuberのメンバーが大阪で痴漢被害に遭ったことをYouTubeで告白していた。犯人と思われる人物の顔も公開し、被害を広く訴えた一件のその後とは――

台湾人の2人組YouTubeチャンネル「尼克&ASHLY」が、痴漢被害に遭ったことを告白する動画を公開したのは今月12日。同チャンネルは、尼克さんとASHLYさんの2人が2018年に開設し、現在は74万人超の登録者数を抱える人気チャンネルだ。

過去にも大阪観光の模様をアップしていたが、12日公開の動画では2人が並んでソファに座り、痴漢被害の一部始終を説明した。

動画によると、11日午前9時ごろ、2人の撮影に同行していた尼克さんの妹が大阪・通天閣近くの商店街で写真を撮影していたところ、近隣の飲食店から出てきた男性にスカートを「持ち上げられ」、お尻を触られたという。動画には「大阪でセ◯ハラに遭いました」と日本語タイトルが付けられ、日本語字幕付きで視聴できるようになっている。

動画は29日現在、157万回再生されている(尼克&ASHLYのYouTubeチャンネルより/一部編集部で加工)

痴漢された直後に録画を始めたという映像では、尼克さんがカメラに向かって歩いてくる加害者と思われる男性3人組の1人を指差し、「この刈り上げの人です」「皆さん、彼の顔を見てください」と話し、男性に向かって英語で「何をやっているんだ」、さらに日本語で「変態」と叫ぶ様子が記録されている。

さらに、男性らが去ったあと、尼克さんらの通報で駆けつけた数人の警察官がカメラのモニターを覗き込むところや、パトカーに乗って浪速警察署へ被害届を提出しに行く映像も紹介し、一連の手続きに3〜4時間かかったと振り返った。

加害者やその知人と思われる男性らを捉えた映像には「モザイク」はかけられておらず、彼らと一緒にいたという女性が乗り込んだタクシーのナンバーも映し出している。この動画の公開に踏み切った理由について、尼克さんとASHLYさんは、言葉の壁や、「重大な犯罪ではない」からうやむやなままで終わってしまうことを危惧したと説明し、「国際的な#MeToo事件」であり「加害者が報いを受けてほしい」と呼びかけた。

台湾メディアも報じた(華視新聞のYouTubeチャンネルより)

 

被害のその後は?

台湾や日本の一部メディアも報じた被害のその後について、「尼克&ASHLY」の代理人を務めるフイ・ホンさんはThe News Lens Japanの取材に対し、25日時点で「警察からの連絡はない」と説明した。

フイさんによると、動画の公開後、尼克さんやASHLYさん、尼克さんの妹のインスタグラムには多くの励ましの声や、日本人からと思われる謝罪のメッセージが寄せられたという。一方で、SODAさんの一件と同様、露出の高い服装だった妹に落ち度があるかのような投稿も散見された。

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