注目ポイント
京都芸術大学教授で現代美術家のヤノベケンジさんの個展が19日、台北の南部・屏東県の看海美術館で始まった。

(屏東中央社)京都芸術大学教授で現代美術家のヤノベケンジさんの個展が19日、南部・屏東県の看海美術館で始まった。今回の個展のためにステンレスで制作された高さ約4メートル、幅約3メートルの巨大作品「SHIP’S CAT (Ultra Muse)」に大きな注目が集まり、開館前には鑑賞を希望する市民が列を作った。
ヤノベさんの個展が台湾で開かれるのは初めて。ネコ耳型のカチューシャをつけて開幕式に出席した周春米(しゅうしゅんまい)屏東県長は、開催を光栄に思うとあいさつ。美術館がアートの世界でさらに光り輝くことを信じていると語った。
メディアの取材に応じたヤノベさんは巨大作品について「周りの世界を映し込む鏡のようになるステンレスを使った」と説明。「初めての挑戦だった」としながらも「とても気に入っている。この手法で他の作品を作るかもしれない」と語った。
作品には「何度も人が訪れることを願うと共に、僕が何度もここに訪れることを願う意味もある」とし、台湾でのさらなる個展開催に意欲を見せた。
また4月に下見で周囲の風景が見える美術館の空間を見た際にインスピレーションを受けたとした上で「光り輝いて全てを映し込んでいる作品がイメージの中に現れた」、「この美術館がこの作品を作らせた」と話した。
11月19日まで。2017年から創作されているネコをモチーフにした「SHIP’S CAT」シリーズをメインに作品を展示している。
(王宝児/編集:齊藤啓介)