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台湾の旧暦7月の「鬼月」の到来に合わせ、台南市政府は地元に伝わる怨霊の伝説にちなんだ街歩きツアーを19日から来月9日にかけて実施する。

(台南中央社)先祖や無縁仏の魂がこの世に戻ってくる旧暦7月の「鬼月」(今年は8月16日から9月14日)の到来に合わせ、台南市政府は地元に伝わる怨霊の伝説にちなんだ街歩きツアーを19日から来月9日にかけて実施する。市は、伝説の背後にある悲しくも美しい物語を知ってもらいたいとしている。
街歩きツアーは「最強の女幽霊散歩ガイド路線」と題して実施される。「台湾最強の女幽霊」と称される「陳守娘」の伝説に関連する市内のスポット7カ所をガイドと共に巡る。
陳守娘の伝説は、清朝末期の府城(現在の台南)の三大怪奇事件の一つ。辜婦媽廟(市中西区)の近くで生まれた陳守娘は夫の早逝後、義母や小姑に売春を勧められるも貞操を守り続け、義母らに殺害されたとされる。後に怨霊となり、ひいては神と戦ったと伝えられている。
ツアーでは辜婦媽廟の他、陳守娘と戦った広沢尊王が祭られる開基永華宮(同)や陳守娘の位牌が奉納されている台南孔子廟(同)などを訪れる。
ツアーは4回実施予定。15日に参加申し込みの受付が開始されたが、16日現在、全ての回で満員になっている。
(張栄祥/編集:名切千絵)