注目ポイント
アイロハ・テクノロジーの王博民エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、アイロハはネットワーク・インフラの時代において、常に他社に先駆け、自社製品をハイエンド市場に位置づけており、最近では人工知能(AI)の機械学習を追加し、端末製品の高速化と高精度化を実現していると語った。
アイロハ・テクノロジー(英Airoha、達發科技)は、チップ設計大手メディアテック(英Mediatek、聯發科技)傘下の子会社である。同社はこのほど、超高速ミックスドシグナル、マルチコアパラレルネットワークプロセッサ、エッジAI、低消費電力という4つの主要技術の強みで、ブロードバンドインフラ、カーエレクトロニクス、低軌道衛星マーケットの基盤を築くための科学技術フォーラムを開催した。
ブロードバンド・ネットワーク・プロセッサ設計のリーディングカンパニー
アイロハ・テクノロジーは、同社の有線ブロードバンド技術開発戦略が、高収益・高付加価値の製品を継続的に開発する「高い敷居」、顧客が投資を継続的に蓄積し、持続的な投資効果を得られるようにする「反復性」、顧客が効果的な投資を継続できるようにする「拡張性」の3つの原則に基づいているとしている。
王博民エグゼクティブ・バイス・プレジデントは、ネットワークインフラはロングテールを持つ高価値産業であり、販売量は小さく見えても、多種多様な製品やサービスの総量は膨大であり、それらの収益を合わせると主流製品のそれを上回ると説明する。 今後、アイロハは超高速ミックスドシグナル、マルチコアパラレルネットワークプロセッサ、エッジAI、低消費電力で市場シェアを維持する構えだ。
王氏は、アイロハの製品はハイエンド市場に位置づけられ、最近では人工知能(AI)機械学習を追加し、端末製品の高速化と高精度化が可能になったと語り、 更に将来的には製品を親会社であるメディアテック社のWi-Fi技術と組み合わせることで、世界で最も完全な有線ブロードバンド・チップ・ソリューションを提供することになると述べた。
ブロードバンドのプロセッサー設計に関しては、アイロハは2022年、アップリンクとダウンリンクの両方で米国規格に準拠した世界初の8Gbps帯域幅保証技術を北米で発表し、業界のグローバルリーダーになったと述べた。
また、現在開発中の第3世代20コアXessorネットワークプロセッサは、Wi-Fi8をサポートするだけでなく、VR/ARやAIアプリケーションのマルチタスク処理を備え、強力なエッジコンピューティング機能、個人と企業の情報セキュリティを保護する超高速100Gbit/s暗号化・復号化機能に加えてスマート動的検出と消費電力削減メカニズムも搭載する予定だ。
カーサテライトとドローン市場におけるアイロハの事業展開