2023-08-10 観光

生クリームから都市ガス臭?果実王「ドリアン」をもラーメンにぶち込む台湾人の味覚と発想【検証!台湾グルメ世界最強説】③

© 「山禾堂」岡山店のドリアンラーメン=2023年7月18日、高雄市岡山区(吉村剛史撮影)

注目ポイント

台湾南部最大の都市といえば港町・高雄。亜熱帯の台北とは違って、こちらはモロに熱帯に位置し、果実あふれる宝島を象徴するかのように、この時期市場にはバナナやマンゴー、ライチといった多彩なトロピカルフルーツが並ぶ。さすがに「果実の王様」とされるドリアンはタイ産が主流かと思いきや、最近は気候変動のせいか高雄や、隣接の屏東でも栽培に成功しているそうだ。そんな動きを先取りしてか、具材にドリアンを使用したラーメンを出す店が高雄市内にあると聞き、突撃グルメリポートを敢行してみた。

 

「南国ラーメン」ジャンルの確立か?

店に聞けば「当店自慢の豚骨スープに、ドリアンの果肉やココナッツミルクなどをブレンドしています」とのこと。熱帯に位置する高雄ならではの発想やな。思わず「ウ~ン」とうなってアゴに手をあて、男の世界にひたってしまった。

「山禾堂」岡山店のドリアン(ピータンチャーシューマシマシ)ラーメンを完食=2023年7月18日、高雄市岡山区(吉村剛史撮影)

豚骨ラーメンにふんだんに盛り込まれたトロピカル要素…。果たしてこれはアリか?猪木か?

実は「豚骨ラーメン」と「ドリアン」という奇妙な取り合わせについて、ネット上の食文化サイトではすでに「シェイクスピアの悲劇」に例えたり、「シンデレラと邪悪な継母」に例えたりと、まことに散々な書かれようだ。

だが正直言って、確かにドリアンがダメな人はダメだろうが、筆者のようにドリアン大歓迎な人は「一度は試す価値アリ」といえそうだ。

事実、同様のラーメンは、けして台湾オリジナルというわけではなく、これに先立ってマレーシアなどでも登場している。味覚は風土と密接に結びついている。中国の麺文化が日本で独自に発展したラーメン文化。これが世界に飛び出していったいま、台湾や東南アジアで南国における豚骨ラーメンの新たな定番スタイルに発展してもおかしくない、と結論づけておこう。

「山禾堂」岡山店で「ごちそうさま」=2023年7月18日、高雄市岡山区(吉村剛史撮影)

 

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