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台湾の蔡英文総統は8日、北部・台北市内で開かれた国際フォーラム「ケタガランフォーラム」に出席し、「台湾は地域の平和的発展と民主主義同盟の繁栄を育む重要なパワーになれる」との認識を示した。

(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は8日、北部・台北市内で開かれた国際フォーラム「ケタガランフォーラム」に出席し「台湾はインド太平洋地域の大事な時に建設的な役割を果たす新たな機会が出てくる」とした上で「台湾は地域の平和的発展と民主主義同盟の繁栄を育む重要なパワーになれる」との認識を示した。
蔡氏は、新型コロナウイルスの収束後においても、インド太平洋地域は依然として世界で成長の早い地域だとする見方を示し、貿易や製造業、教育などの分野で全世界に無数の機会を与え、経済の繁栄をもたらしていると主張。この地域の安定は全世界の経済と安全に保障を与え、21世紀の発展にとって非常に重要だと述べた。
また、政府は民主主義同盟の一員になるべく尽力すると強調。この同盟は権威主義の拡張防止や新しい感染症、テロなどの問題解決に向けて努力し、サプライチェーン(供給網)の安全保障を確保するとした上で、台湾は民主主義の強靭性(きょうじんせい)を構築しながらバイオテクノロジーや再生可能エネルギー、半導体などの発展を促進し、欠かすことのできない協力パートナーになれると語った。
国防面については、引き続き必要な措置を取り、安全面での能力を向上させ、新施設の設置や軍艦の国産化、予備役の訓練やその戦力の強化に取り組む他、予算を増額し非対称戦力の増強を図ると語った。
台湾は安全保障のパートナーによる支援を当然のことと見なさず、軍事的対抗を望まないとし、周辺国と共に平和と安定、互恵の原則の下での共存を図り、いつでも台湾の民主主義と暮らしを守る準備を整えると意欲を示した。
(温貴香/編集:齊藤啓介)