注目ポイント
NVIDIAのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)に続き、同社の強力なライバルであるAMDのリサ・スーCEOが台湾を訪問したことで、台湾で人工知能(AI)がトレンドになると予想されている。AI関連銘柄は投資家に好感され、台湾の電機トップ5社の株価は相次いで上昇、関連部品やブランド企業にも資金が波及し、株価が上昇している。
リサ・スーCEO、台湾で旋風を巻き起こす
AMDのリサ・スーCEOは、5日間の日程で台湾を訪問し、南港本社ビル視察のほか、AMD Innovation Dayに出席してペガトロン(和碩聯合科技)の童子賢会長、TSMC(台湾積体電路製造)の魏哲家CEOらと会談、同時にクアンタ(廣達電脳)、マイクロスター(MSI)、GIGABYTE(技嘉科技)などの主要企業との会談もこなし、最後の日程は陽明交通大学で名誉博士号を授与される予定となっている。
1969年に設立されたAMDは、米国でマイクロプロセッサと関連技術の設計を専門とする多国籍企業である。AMDの発展におけるターニングポイントの一つは、2009年に自社のファウンドリ事業を分離独立させたことで(現グローバルファウンドリーズ社)、現在のハードウェア集積回路の設計と製品販売を専業とするファブレス半導体企業に変貌を遂げた。
AMD製品にはプロセッサ、グラフィックカード、さまざまなアクセラレータなどがあり、幅広い用途に対応している。またソフトウェアおよび関連アプリケーションはサーバー、商用システム、パソコン、イーサネットで広く使用されている。現在は人工知能(AI)業界の代表的な企業として、NVIDIAと並ぶ二強と称されている。
AMDは、製品、アーキテクチャー、オープンエコシステムという3つの主要分野を通じて、AI産業の進化を推進し続けると表明した。
同社のテクノロジーは、現在、EuroHPCのスーパーコンピューター「LUMI」や米オークリッジ国立研究所の「Frontier」(史上初めて毎秒100京回(京は1兆の1万倍)を意味するエクサ級を達成)など世界最速のスーパーコンピューターを駆動しており、それは即ちAMDのエクサスケールの演算能力は最も複雑な生成AIモデルに必要な処理能力を提供することができると説明した。
AMDは2020年から急成長期に入り、時価総額は倍々ゲームで増加し、現在は1905億4000万米ドルに達した。今もリサ・スーCEOの台湾訪問が後押しとなって市場の注目を集め、多くの投資家がAMDの株を購入しており、株価が急騰している。
AMDのダン・マクナマラ上級副社長兼サーバー・ビジネス部門ゼネラル・マネージャーは7月16日、同社が世界最高のパフォーマンスとエネルギー効率を備えるクラウドの性能を高めるために、より多くの製品を開発していると発表した。
マクナマラ氏は、AMDのクラウド事業とGoogleCloudおよびSAPとの連携の一環として、