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半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は28日、北部・新竹県内で研究開発施設「グローバルR&Dセンター」の供用開始式典を開いた。

(新竹中央社)半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は28日、北部・新竹県内で研究開発施設「グローバルR&Dセンター」の供用開始式典を開いた。劉徳音董事長(会長)は、回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)、1.4ナノ以下の技術を探っていく方針を示した。
TSMCによれば、新竹県宝山郷に建設された同センターは地上10階、地下7階建てで、延べ床面積は30万平方メートル。サッカー場42面分に相当する。2020年7月に着工した。今年2月から研究開発者が順次センターに入り、現在は約2200人が勤務している。9月には7000人を超える見通し。
同社は近年、米アリゾナ州や熊本県など海外で新工場の建設を進めている。魏哲家最高経営責任者(CEO)は式典で、同センターの供用開始は「TSMCが根を台湾に留める決意を台湾の人々に示すものだ」と強調し、同社が台湾で行うべき投資が中断されているのではないかと指摘する声が上がっていることに対して「そうではない」と否定した。
式典には陳建仁(ちんけんじん)行政院長(首相)や王美花(おうびか)経済部長(経済相)も出席した。
(陳建中/編集:名切千絵)