注目ポイント
阪急交通社(本社・大阪市)が発表した2023年夏休みの海外・国内旅行の予約人数による「人気旅行先ランキング」で、台湾が海外部門堂々の1位に輝き、2位以下の欧州、韓国、シンガポール、タイを突き放した。この流れを先取りするかのようにバイクで台湾一周の旅に乗り出した筆者は、台南で新型コロナ罹患というトラブルに遭遇するも多数の台湾の人々善意で乗り越え、不死鳥のごとく再起。今回は眼前に中国福建省・アモイ市などを望む離島・金門島へと旅立った。
そんな水頭集落には金門島の守り神である、沖縄のシーサーにも似た「風獅爺」にフォーカスした博物館・風獅爺文物坊があります。ここでは簡単なカフェやお土産物店があり、観光客が一息着くのにちょうどいい場所です。

毛澤東奶茶(毛沢東ミルクティ)? 蔣介石奶茶(蒋介石ミルクティ)?
ミルクティに高粱酒を入れると毛沢東、寒天を入れると蒋介石になるらしい。
台湾側と中国側が境界を接する島であり、かつての激戦地らしいドリンク…なのか?
高粱酒が毛沢東で、寒天が蒋介石なのも深い意味があるのだろうか?
色々疑問というかツッコミ所が頭の中を駆け巡る中、とりあえず両方注文してみました。
この島では人民元が普通に流通しているのも「何かを狙って」のことなのだろうか…

キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ風の毛沢東像もさることながら、なんで蒋介石が「自由の女神」なのだろう?
情報量が多すぎて頭の整理が追いつかない。カフェの店員に聞いても理由はよく分からず、おそらく話のネタになるのを狙って商品開発したようだ。
でもこれを喜ぶ台湾人なんて、ほとんどいないのではないか?
そんな疑問を持ちながら、試しに上の写真を筆者のFacebookに投稿してみたところ、すぐに台湾人から反応がありました。
「キモ~い」
「全部殺人鬼!」
「どっちもゴミ!」
予想はしていましたが散々な言われようです。
あっ、もしかしたら中国人観光客向けなのかな。
コロナ禍の前は、中国から最も近い「台湾」である金門島には中国人観光客が溢れていたので、中国人には受け入れられそう。そう考えれば人民元の流通も納得できる。きっと蒋介石の紙コップを中国に持ち込むと大変な目に会うから、蒋介石ミルクティは「自由の女神」で代用しているのか…全部想像だけど。
そんなことを考えつつ席を立つと、赤いポリバケツが目にとまりました。
まさか…
恐る恐るポリバケツをのぞくと予想は的中していました。

もしかして、だけど…。発案者はこの「絵柄」を作りたかったのか⁈
台湾は思想信条の自由がある国なので、この絵柄に嫌悪感を抱く人もいると思います。
そういう人には大変申し訳ないのですが、台湾の友人に見せると総じて大爆笑していました。そしてこう言われました。
「加藤さん、これでもう、中国へ行けなくなったね!」
いや、私が開発したんじゃないけど…
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