注目ポイント
台湾には、楊桃汁や菊茶、アスパラガスジュース、スナック菓子や思樂冰など、今、社会の中核にいる人たちが子供のころお世話になった懐かしのドリンクや駄菓子が根強い人気です。日本に例えるならば、酢コンブやミルキー、佐久間のドロップ、かっぱえびせんのようなものです。今回は台湾人に昔から愛されてきたロングセラーの駄菓子や、日本人にとって珍しい飲み物を紹介しましょう。
珍しい台湾のドリンク
台湾7-Eleven 6500店以上(2022年7月時点)のうち、全国でたった99店舗、うち台北市は5店舗、新北市16店舗で7月からスラーピー(Slurpee、思樂冰)の復刻販売が始まりました。スラーピーとは世界中の7-Elevenで大人気のシャーベットドリンクのことで、日本にあるかどうか筆者は知りませんが、台湾人にとってはとても懐かしい味の一つです。先日台北市の店舗にスラーピーを買いに行きましたが、大人気で、スラーピーメーカーがシャーベットを作るスピードが販売スピードに追い付かず、常に10~15分待ちの状態でした。アップルサイダーフレーバーとレモンサイダーフレーバーの2種類ありました。


台湾にはスラーピー以外に、何十年も前から安定の人気を誇る飲み物がいくつかあって、日本人にとっては珍しいかもしれませんので、ちょっと紹介しましょう。

まずは蜂蜜菊花茶。これは文字通り菊の花と蜂蜜を混ぜたお茶です。菊のいい香りが口いっぱいに広がり、蜂蜜の控えめな甘味がするやさしいお茶です。
楊桃汁は切り口が星の形をした楊桃(スターフルーツ)をジュース(汁)にしたもので、塩味があります。喉の渇きをいやす以外に、喉が痛いときによく飲むものとされています。楊桃汁は、西門町に老舗専門店があり、また夜市に専門の屋台も出ています。
日本人にはサラダや付け合わせとして食べるしか馴染みがないアスパラガスですが、台湾ではそれをジュースにして飲みます。もちろん台湾にもサラダを始め、アスパラガスを使った絶品中華料理がたくさんあります。この蘆筍(アスパラガス)汁(ジュース)のレトロ版紙パックにはなぜか水着を着た西洋美女が描かれており、台湾人男友達によれば、それが一つの売りにもなっていたとかいないとか。肝心の味のことですが、アスパラガス独特の甘味と、ほんの少しレモンの酸味がして、台湾の初夏を思い出させるさっぱりとした飲み物です。
超ロングセラーの台湾レトロ駄菓子
台湾には「乖乖(グアイグアイ)」というスナック菓子があります。「乖乖」とは「いい子にしなさい、おとなしくしなさい」という意味で、親や教師が子供を褒めるときによく使います。このスナック菓子は、親が子供に「いい子でいますように」という祈りを込めて与えるお菓子でもあるし、工場が機械を新たに購入したり修理したりした時や、イベント会場の音響設備の上に緑の「乖乖」を置いて「トラブルを起こさないでね」とお祈りをしたりするお菓子でもあります。

