2023-07-20 観光

先生と親のLINE交換は当たり前。台湾の卒園式から見る文化の違い

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注目ポイント

台湾は卒業シーズン真っ只中。6月は小中高や大学で卒業式が、7月は幼稚園で卒園式が行われることが多く、花屋にとっては忙しい日々が続く。日本と異なるのが、台湾では園児や生徒から先生へ、ときには保護者から先生へ花や贈り物をプレゼントすること。保護者と先生の距離も日本以上に近いが、先生という職業へのリスペクトも日本以上のようだ。

 

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暑さに強いひまわりやミニブーケが人気

最後に、台湾の卒園式や卒業式で人気の花についても触れておきたい。日本ではチューリップが最もポピュラーで、ガーベラやバラも人気だが、式典が行われる時期がまだまだ寒い日本と違い、台湾は7月ともなれば35度を超える日が続き、灼熱の中で花を持ち運ぶことになる。暑さに弱い花はすぐに萎れてしまうため、たとえお客様の要望だったとしても当店ではおすすめしていない。

先生へのプレゼントとして最も人気の花(一輪)はヒマワリだ。暑さに強くボリュームがあり、子どもでも知っている花だからだろう。近年は日本から輸入されたヒマワリや、台湾産のヒマワリも様々な種類が市場に出回っており、値段も安いことから、夏にはどの花屋にも置かれている花材の一つである。

親御さんから子どもへの卒業祝いにはミニブーケが人気だ。台湾の夏の花は特に安価で、低予算でもある程度のボリュームのブーケを作れるため、花屋としてもおすすめしている。私の店ではミニブーケに小ぶりなヒマワリを入れたいというリクエストも多く、そのため、毎年この季節には大量のヒマワリを仕入れる必要があり、店内はヒマワリでいっぱいになる。日本のチューリップのように、これからはヒマワリを見るたびに、台湾の卒園式を思い出すことになりそうだ。

 

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