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蔡英文総統は15日、かつて思想犯らが収容された北部・新北市の旧国防部(国防省)台湾軍人監獄を視察した。

(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は15日、かつて思想犯らが収容された北部・新北市の旧国防部(国防省)台湾軍人監獄を視察した。歴史と真相を理解してこそ、正義の追求や和解の促進ができ、台湾を権威主義の暗い影から抜け出し、より自由で民主的な、人権が保障され、正義を実践する国にさせられると語った。
この日は1987年に38年間続いた戒厳令が解除された日に当たる。蔡氏は、党の結成が禁止され、新聞の発行や人々の言論の自由が制限されていたことは、民主主義と自由な社会で暮らす若者世代には考えられない時代だったと説明。同監獄には長期にわたり、定員を超過した状態で思想犯が収容されていたとし、極限状態の中でも権威主義に屈しなかった人々に対して敬意を示した。
また歴史の現場は、来訪者に過去の出来事を教えてくれるとし、台湾は必ず移行期の正義政策を引き続き推進し、関連の施設を教育基地に変え、適切に保存すると述べた。
(頼于榛/編集:齊藤啓介)