2023-07-12 流台湾

お伽の国か、ほとけの国か?―台北を出てハスの葉に乗ってみた―

注目ポイント

台湾北部、桃園市観音区には蓮を育てている観光農場がたくさんある。今回は「人間」が座れる蓮の葉‐大王蓮がある蓮荷園レジャー農園(蓮荷園休閒農場)に行ってきた。場内のあちこちにある池には蓮の葉や花が浮かび、幻想的な雰囲気を醸し出している。池の真ん中に置いてあるベンチや低木で作られた迷路、張り子の牛や風車小屋など、友達、家族、恋人たちと一緒に写真を撮りながら散策するだけで、あっという間に半日が過ぎてしまう。今回はそんな観光農場を紹介しよう。

桃園市の西部、蓮荷園レジャー農園(蓮荷園休閒農場)

台北市内から高速道路を約40分南下すると日本人におなじみの桃園空港がある。その桃園空港から直線距離で約14㎞南西に、蓮荷園レジャー農園(蓮荷園休閒農場)がある。台北から行く場合、高速道路1号線の桃園空港方面出口を超え、さらに10分くらい南下して省道66号線を右に曲がって西に向かうと蓮荷園レジャー農園に着く。

蓮荷園レジャー農園は1999年に観光農園として開放され、今年で24年目になる。レストラン兼入園券売り場で入園料100元を払って中に入ると、さっそくインスタ映えスポットに出会う。

蓮の池への入り口
蓮花

 

ドキドキしながら蓮の葉に乗る

ここの目玉は何といっても蓮の葉に乗って写真が撮れる大王蓮であろう。まるで仏教の極楽浄土を彷彿させるような景色である。というわけかどうか知らないが、この蓮荷園レジャー農園のある所の住所は「観音区」と呼ばれている。

蓮の葉に乗るとき、池の畔に待機しているスタッフに50元払う。すると畔から蓮の葉まで小さな桟橋を伸ばしてくれる。この文を読んでいるあなた、体重制限があるかどうか、私みたいに気にしていませんか。蓮の葉に乗れるのは、季節や天候、蓮の葉の大きさ・厚さによって多少違うが、大体100㎏までだそうだ。その桟橋を渡って蓮の葉に乗って写真を撮る。すましたポーズ、お釈迦様のポーズ、セクシーなポーズ、変顔、ダンシングポーズ、万歳ポーズなど、みんな思いのまま自由にポーズを決めて写真を撮っている。並んでいる人がいる場合は一人6枚までという制限がある。今まで、蓮の葉の上から池に落ちた人はいないが、桟橋を渡るとき、緊張でバランスを崩して池に落ちた人がいたらしい。思い思いに写真を撮ったら大王蓮のすぐ裏にある池に行ってみよう。まるで水面にブランコを作ったようなスポットで、ブランコに乗っている自分と水面に映る自分とが上下対称に映る。

大王蓮と桟橋
大王蓮に乗る

 

蓮荷園レジャー農園は写真スポットの宝庫

池の水と草花と花をうまく組み合わせたとてもロマンティックなベンチもある。また水を使わないスポットとしては、ほぼ実物大の牛の置物、欧州風の風車小屋、象やカボチャの馬車の置物など園内いたるところに、これでもかと言うくらい魅力がいっぱい詰まっている。

水面に浮かぶブランコ

筆者は行く前、大王蓮に乗って写真を撮るだけだから、1時間くらいで終わるだろうと思っていたが、映えスポットが多く、しかもどこも楽しく、あっという間に半日が過ぎていた。

大王蓮の季節は6月から11月までだが、この農場以外にも、近くに多くの観光農場があって、特に7~8月は、桃園市政府主催の蓮の豆腐作りや蓮の葉ライス、蓮の実を剝くDIY体験教室など様々なイベントが目白押しである。

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