注目ポイント
火災で焼失した沖縄県那覇市の首里城の復元に向け、台湾はベニヒノキ5本を日本に無償提供する。

(宜蘭、台北中央社)火災で焼失した沖縄県那覇市の首里城の復元に向け、台湾はベニヒノキ5本を日本に無償提供する。当初は5日に北東部・宜蘭県内で寄贈式が行われる予定だったが、前日に急きょ中止が決まった。外交部(外務省)は6日、寄贈日程は台日双方で調整中だと説明した。
行政院(内閣)農業委員会林務局羅東林区管理処によれば、台湾側は昨年、寄贈に同意していた。提供する5本のベニヒノキは長さ約3.6メートル、直径40~50センチだという。台湾からのベニヒノキの提供は、沖縄と台湾の歴史的つながりを象徴するだけでなく、日本と台湾が長年培ってきた助け合いの精神を体現する狙いがある。同処は寄贈式の中止の理由については不明だと説明した。
台湾の対日窓口機関、台湾日本関係協会の陳志任(ちんしにん)副秘書長は6日の外交部定例会見でベニヒノキの寄贈について言及。寄贈計画は特定の木材製品の輸出規制に関わるとした上で、政府は申請手続きを滞りなく進めるため、日本側と調整を続けていくとした。
(沈如峰、呉昇鴻/編集:名切千絵)