2021-12-06 観光

神々の里・島根県について語るならば、それは何だ? 旅のコラム:究極の観光マーケティングとは

© AP/TPG Images

注目ポイント

「スペック」の面から言うと島根県は決して悪くなく、物産の豊かさでも他の県に引けを取りません。しかし、島根県は依然として人口流出がひどい地域の一つで、主要観光地以外の地域は運営に非常に苦労しているのです。もし今、ストーリー立てて島根県をアピールするなら、「美肌県」と「和牛」以外にどのようなコンテンツがあるのでしょう?

真の観光マーケティングは、地方創生を促進する角度から考えるべきです。
 

地方創生は、地元の素晴らしさを改めて理解してもらい、活気のない地域を活性化させることにあります。それと観光マーケティングとが補い合ってこそ、その効果を最大限に発揮できるのです。現在の地方創生は精神面の重視に偏っており、地元の消費の促進にはあまり結びついていません。反面、今私たちが言うところの観光は、単なる物質面のコミュニケーションを重視しすぎて特色が出なくなっています。両者が協力し合い、精神面と物質面のバランスがとれてこそ、真の地方創生をやり遂げることができるのです。

 

時々私は観光マーケティングとは、その地域が世界中の人々に対して「クラウドファンディング」をするようなものだと思うことがあります。資金調達によって、その地域の人々、文化、物産などが、より多くのエネルギーを得ることで、永続的に生き続けるのです。
 

観光を通して、私たちは見知らぬ地域で生活する人々や、その人たちの生活のユニークな部分を少しの間体験することができます。その後、私たちはその地域のために何を残したのだろうと考えます。また、自分がこの旅で費やした時間で何を残したのか考えます。考えてみるだけの価値がある問題なのです。

 

まずWhy:なぜあなたはここにやって来たのでしょう?

次にWhat:ここでどのような体験ができるのでしょう?

そして最後はHow:どのようにして体験するのでしょう?何を食べ、何をして、何を見るのでしょうか?

It just works.

 

この記事は個人手記を《方格子》の許可を得て転載。原文はこちらに掲載

 


原文作者 方格子
原文責任編集者 丁肇九
原文校閲者 翁世航
翻訳者 TNL JP編集者
校閱者 TNL JP編集者

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