2023-07-06 経済

鴻海とステランティス、合弁会社シリコンオートを設立、最先端の車載半導体を開発

© 鴻海提供

注目ポイント

鴻海科技集団(フォックスコン)と世界有数の自動車メーカーであるステランティスは、最先端の車載用半導体を設計、販売するため、両社が折半出資して合弁会社シリコンオート(SiliconAuto)を設立した。 また、台湾チームが初めて独自に開発したADAS(先進運転支援システム)が台湾のパートナー裕隆汽車が展開する高級車ブランド「ラクスジェン(LUXGEN)」のスポーツ用多目的車(SUV)フラッグシップモデルURX NEO等に搭載される。

ステランティスのネッド・キューリック最高技術責任者(CTO)は、「ステランティスは、主要コンポーネントの安定した供給から大きな利益を得ることになる。これは、製品をソフトウェア定義車に迅速に移行させるために極めて重要なことである。」と述べた。さらに「我々の目標は、顧客の日常生活にうまく溶け込み、工場出荷後、何年経っても優れた性能を維持できる自動車を作ることだ。 合弁事業は、双方にとって効率的なパートナーシップを促進し、明確な目標志向のイノベーションを生み出すだろう」を付け加えた。

鴻海の蕭才祐最高プロダクト責任者(CPO)は、「我々はシリコンオートが双方の親会社のリソースと垂直統合能力を生かしてパートナーに貢献することにより、電気自動車産業発展の礎となることを期待している。今回の提携の相乗効果を通じ、顧客の競争力向上に貢献していく」と述べた。

シリコンオートはオランダに本社を置き、鴻海とステランティスの双方より共同経営チームを結成する。

ステランティスはシリコンオートのコンポーネントの設計に携わり、将来の電気自動車や各種新エネルギー車に必要なプラットフォーム機能を供給する。

今回の提携は、2021年12月に発表された鴻海とステランティスの車載半導体分野における戦略的パートナーシップを更に発展させたものである。 鴻海とステランティスは、また高度な家電機能とスマート・コックピット、ヒューマンマシンインターフェイス(HMI)および関連サービスを開発する合弁会社モバイルドライブ(MobileDrive)を設立した。

鴻海の先進運転支援システムの開発に関し、このほど子会社であるモバイルドライブはADASシステムの量産体制を整えたと発表した。台湾チームによる完全自社開発ADASの第一弾は、パートナーである裕隆汽車が展開する「ラクスジェン」のフラッグシップSUV(スポーツ用多目的車)URX NEOシリーズ等に搭載されている。


 

 

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