注目ポイント
バイデン米大統領は6月20日、カリフォルニア州で開かれた募金イベントに出席した際の演説で、今年2月に米国に飛来した中国の偵察用気球と見られるものを米軍が撃墜した際に、習近平中国国家主席は気球がそこにあることを知らなかったので激しく動揺したとの認識を示し「独裁者にとって、何が起きたかわからないというのは非常に大きな恥だろう」と指摘した。
ワシントンのシンクタンク、ジェームズタウン財団の上級研究員で中国政治アナリストの林和立氏は、習国家主席がブリンケン国務長官と会談した主な動機は「中国経済が非常に悪い状態にある」ためで、中国から生産拠点を他に移す欧米の企業が増えていると指摘する。
中国はブリンケン国務長官訪中時に、習国家主席が今年11月にサンフランシスコで開催が予定されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に伴い訪米ための布石を打とうとしていた。訪米はバイデン大統領と一対一の会談につながる可能性があり、狙いは習主席を世界的な政治家として印象づけることにあったという。
またねニューヨーク・タイムズによれば、台湾と米国の政治家は、総統選期間中に中国共産党を批判することが票獲得に繋がると考えており、中国政府としてはバイデン政権に対し、台湾総統選の前に米国が台湾の独立支持派の感情を煽らないという保証を求めているという。